たまさんが話した事実を姫に伝えることは、とてもできない…。
声のする方を振り向く。
どうやら事情を何も知らない人のようだ。
なんか、ミーア姫と最初に出会った時もこんなだったなぁ。
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さミーア姫、城へ戻りましょう。
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懐かしいなぁ~あの時はごっつい男の人だったけど…
そっか、あれから始まったんだよな。
思い出に浸っている美亜にこの先待ち受ける残酷な運命とは…。
美亜の知らないところで、次々と真実が暴かれようとしていた――。
あれは、雷が鳴り響く嵐の真夜中でした。
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?!ミーア姫のお父さんは一体私に何を…?!
たまが語る真実を涙しながら聞いていた美咲は優しくたまを抱きしめた。
軽く会釈する美亜。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。