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第22話

俺じゃ、だめ?
夏休みも半分をきって、今日は8月1日。


ジ「あなた浴衣すごく似合ってる!」


「ありがとう笑」

さっきから私の周りをうろちょろするジェシー。
そんなジェシーも男用の浴衣を着てて、いつもより大人っぽく見える。


待ち合わせ場所へ行けばもうすでに慎太郎くんと大我がいた。

北斗くんはバイトがあるらしく今日はいない。


大「なんか、2人ともカップルみたい」


慎「2人とも似合ってる!」


ジ「あなた!手!」

そう言って差し出される大きな手。


「大丈夫だよ、はぐれたりしないから!」


ジ「いいから、ほら、貸して?」

すっと私の左手を握ると、優しく手を引いて歩き出すジェシー。


慎太郎くんも大我もニヤニヤしながら私たちの後ろをついてくる。

なにこれ、すごくドキドキする。



ジ「ね、あなたたこ焼きあるよ!」


嬉しそうに話しかけてくるジェシーに今日は何だか心臓がうるさい。




辺りがだんだん暗くなってきて、人も溢れてきた。



ジ「あなた足痛くない?」

たまに気づかってくれるジェシー。

「うん、大丈夫!」

そう言って笑えばジェシーの握りしめる手が一瞬強くなった気がした。



さっきから何か変な気がする。後方から2人の声がしない。そっと振り向けば後ろには全く知らない人。

「もしかしてはぐれた?」


ジ「こんな暗いと見えないよ」


携帯の画面に映し出される大我からのLINEと不在着信。


ジ「あ、あれ北斗じゃない?」

そう言ってジェシーが指さした方向を見るもどこにも北斗くんの姿はない。


「人違いだよ笑 北斗くん今日アルバイトじゃん! それより、早く2人と会わなきゃ。一旦そこの隅に行こう」


ジ「絶対あれ北斗だよ!でも知らない女の人といた」

モテそうだもんなぁ北斗くん。アルバイトじゃなくてデートだったのかな。


大我に電話をかけようとした瞬間その手首を優しく掴まれ顔を上げれば少し困り顔のジェシー。


「電話しないと」

ジ「俺…」


ジェシーが何か言ってるけど、ちょうど始まった花火の音で何も聞こえない。


「もう1回言って?花火で聞こえな…い、ちょ、ちょっとジェシー?!」

突然ぎゅっと強く抱きしめられ身動きがとれなくなってしまった。



ジ「俺あなたのこと好き」


手の中でバイブする携帯。花火の上がる音。下駄が擦れる音。周囲の雑音。全ての音が遠のいていくような感覚。


ジ「ねぇ、あなたは?今の俺じゃ、だめ?」


まただ。北斗くんの時にも感じたこの気持ち。
最低だ私。心が浮ついてるんだ。


ごめんジェシー。今はその気持ちに答えてあげられないよ。