第12話

まーくん's story
21
2019/03/29 08:50
俺には


好きな人がいる。


でも無理なのかなって


思ってる。


今俺が好きな人には好きな人がいる。


1つ上の先輩で誰が見てもイケメン。


確かお兄ちゃんの友達で


昔から仲が良くて


今現在交際中だと噂で聞いた。



入学式の日


隣の席で優しく微笑みかけてくれたのが


その子だった。


少し焦げ茶色のサラサラの髪を揺らしながら


歩くその子は


少し美波に似ていた。


笑顔も…


美波に似ていた。



「なぁお前って好きな人いる~?笑」


『お前授業中だぞ?』


「いるかいないか聞いてんだよ!」


『いる。』


「マジかよ!笑」


『で、なに。』



「おいお前ら~コソコソ怪しいぞ~」



『塾中だから黙ろ?』ボソッ

『すいません先生、隣がうるさくて…』


「はぁ!?お前…ふざけんなよォォ」


「佐々木、お前もふざけてるぞ?」


「先生!僕は違うんです!」


「ふざけてるのはお前だけだぞ?」


『笑 ざまーみろ』ボソッ


「お前ーっ!」


「先生に向かってお前とは何だ佐々木!」


「先生に対してじゃないんです!」


「次からは黙って授業を受けなさい。」


「センセー優しーっ!」


「いいから座りなさい!」




『怒られると思ったのにー』ボソッ


「俺神だから。」


『どこがだよ笑』


「…お前って好きな人いるんだよな?」


『いるからなんだよ!』


「…俺も。」


『陸翔が好きな人…!笑』


「もういいから話聞いて!」


『笑 で、なに?笑』


「その人俺よりもカッコいい。」


『お前カッコ悪いもんな笑』


「それ今日も言われた!」


『誰に?笑』


「お前もだけどイケメンに!慎っていう奴」


『慎…??』

どこかで聞いたことあるような。


「お前は知らないか!笑」


『もしかしたら知ってるかも。』


「なんで笑」


(あ…)


『思ったけど慎って美波と一緒にいた…』


「美波…! お前知り合いなの?」


『家隣。』


「俺の好きな人その人。笑」


『ま、マジかよ笑』


(へぇ…美波なんだ。)


『まぁ頑張れ笑』


「お、おう!」

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