慎君の誕生日の日…_
「ヤバイ。めっちゃ緊張する…」
『お、落ち着いてっ!!』
「下駄箱にいれたんだけど来てくれるかなぁ」
『慎君だし大丈夫!!』
「もうヤバイ。あと1時間も無い…」
『裏庭行ってみる…??少し早いけど。笑』
「行ってみる…。」
(…!?)
「誕生日おめでとう慎君♡」
「あ、ありがとう…」
「私…慎君の事が好きなの。」
「え…」
「も、もし良かったら私と…私と…」
「噛みすぎ笑笑」
「付き合ってください!!」
「俺も好きだった。俺から告白したかった…」
「許して~!!」
ゆいねをいじめてた子…
慎君と付き合っちゃった…。
『り、莉音…』
「ごめん、もう今日はいいや。」
『…』
「美波。いろいろとありがとうね。」
『そんな…!』
「今日は…ほっといてほしい。」
『…っ』
「ご、ごめん、今日は帰る…ね。」
『莉音…。』
慎君…
莉音とっても良い子だよ?
何で…。
莉音幸せになってほしかった。
「美波、どうかしたの?」
(慎君!?)
『別に。』
「え、あ俺何かしたかな?? ごめん!」
『あ、いやそう言うことじゃなくて。』
「あ、そうだ!莉音どこいるか知らない??」
『莉音なら帰ったよ。』
「あ、そうなんだ!分かったありがとう!」
『う、うん…。』
なんでよりにもよって1番会いたく無い人に…
ほんと…
運悪い。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。