話した方がいいのか。
話さない方がいいのか。
美波を
信じていないんじゃなくて…
信じすぎているんだと思う。
美波に話せば
絶対に助けてくれる。
助けてくれるからこそ
怖い。
美波が私を助けてくれたら
絶対に敵にまわされ
ターゲットにされると思う。
それを私は助けてあげられるか。
それが分からないから
怖い。
助けてあげられるか分からないなんて
友達失格だと思う。
また辛い思いをしなくてはならないのか。
ひとりでいないといけないかって考えたら
助けたくないって思ってしまう。
いけないことだけど…
私は美波を助けてあげられないと思う。
「ゆいね~明日学校来る!?」
『行くよ!今のクラス超楽しいんだよね笑』
「私のクラスも超楽しい!」
美波が隣で笑っていてくれるのなら
私はクラスでひとりでも
いじめられててもいいって
思う。
(これからも隣で笑っていてね。)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!