「 じゃあ 、全員 泳ぎ終わったな - ? 」
先生が言うと 、
「「 はあい 」」
と 女子生徒の声が聞こえる 。
「 25m 泳げなかったやつは~ 桜井と武田だけだな~ ?? 」
「 うぅ ッ … はい … 」
「 じゃあ他のやつは 適当に泳いどけ ~ あ 、タイム縮めるように頑張れよ ~ 桜井と武田はこっちこいよ ~ 」
「「 はあい 」」
私は武田さんと 並んで 先生の跡を 着いていく 。
「 あなた ~ 頑張 - 」
と 変に ニヤついた 愛梨が 言ってきた 。
「 うるさいよ っ 」 笑
と 言ってから 、急いで先生のあとを追う 。
「 桜井 ~ お前 泳げてないんだから 遊ぶなよ 」
先生に注意される 。
「 あ 、はい 気をつけま-す 」
「 桜井は 、とにかく泳ぎ方がなってない 。バタ足も 適当すぎ 。息継ぎも出来てない 。」
「 は ~ い … あ 、先生 、私って 何メートル位 泳げてたかな … ?」
「 さあ 、10m 位だな 」
「 ん ~ 」
「 ま 、頑張るのみ 。武田は ~ 」
「 はい 」 ☜ 武田さん
「 基本は出来てるんだが 、息継ぎが 出来ないようだな 。」
「 はい 」
「 ま 、二人とも頑張 」
「 先生 適当すぎ ~ 」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!