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2021/08/12

第7話

『拝見、愛しい人』
 次に目を覚ますと俺はまたあの何も無い暗闇にいた。

『まだ…消えないんだ…あいつらに見られたのに…』

『もう十分なだけいい夢見させてもらったんだ…俺はもう…消えたいのに………』

先程までの暖かく明るい世界とは反したそこはいつも以上に暗く、孤独に感じた。

『…………?』

大人になったみんなを見られたことの余韻に寂しく浸っていると暗闇に違和感を覚える。

『少しづつ明るくなってる…?』

漆黒の闇が少しづつ明るくなっていっている。

その不思議な光景に唖然としていると

「幸せそうだな」

少しづつ崩れていっているあいつ(呪い)が
目の前に姿を現す。

『……これから消滅してくのか?』

「まあ………そうだな。俺とお前は時期に消滅するだろうな。」

『そうか…』

「幸せだったか」

『そりゃあ…ね?あいつらが笑顔で過ごしてるのが見られて俺は満足よ。』

「本当にか?」

『え……?』

「本当に満足か?」

『何言ってんだよwあいつらを見られて、話せた。俺を心の中で覚えていることが分かった。これで満足してないわけがないだろ?w』

「俺がとりついてた時はあんなに欲に忠実だったのにこんな時に限って強がりか…」

『だから何を言って……!!!』

訳の分からないその言葉を聞いている間にもこの世界が少しづつ明るくなっていく。
本当に終わりなんだと強く思わされる。

「最後に」

『…?』

「俺が今残ってる力を使って会いに行け」

『は……?』

「…情が湧いてしまった呪いからの最後の贈り物だ」

『……ッッッ!!!!』


あいつのその言葉と共に視界が今まで以上に明るい光で見えなくなる。


最後の贈り物。何も俺に未練なんてないのに。みんなの笑顔を…大切な人達全員の笑顔が見れたはずなのにあいつのその言葉になぜか泣きそうになるのは何故だろうか。


光が弱くなり、目を開くと上には優しい木漏れ日と桜。そしてその下には小さな祠と…










一人の女性が手を合わせて座っていた。










『あ……』


自分が小さく呟くと目の前の女性が祠に話しかけ始める。


「私、ずっと誰かを待っているんです」





あいつには『もう満足』なんて言ったけど
あんなの嘘だった。






「もう覚えていない誰か…」





本当はどんなことよりも後悔してた。





「こんなのおかしいですよね。覚えてもいない人を待ってるなんて笑」





『一生幸せにする』『一生守る』そんなことをかっこつけて言ったのに、自分の欲のために置いてきてしまった。





「友達にも「いい歳なんだからその待ってる人は諦めて別の人と結婚しなー」とか言われました。けど、私はあの人じゃないとダメなんです。」





俺の世界で一番愛しい人。





「私の世界で一番愛しい人……らだおさん。」


『っ!!!』


「あれ…私…今…名前………」





自分のせいで一人にしてしまった。
だからあいつに最後にあいつらに合わせてやる。って言われた時『こんな旦那となんて会いたくなんてないよな』って勝手に考えて彼女と会わないことを願ってしまった。けど、






『 』

「その…声……………あ…」



そう考えてたのは自分だけで、
やっぱり彼女の声、姿、全てが愛おしくて




『ごめんな…一人にして…』

「本当に…本当に…らだおさん?」

『うん』



自分が返事をすると優しく微笑みながらも泣く彼女の顔を見て、もっと生きていたかったと、生きて幸せにしたかったと涙とともに後悔があふれる。



『ごめんな』

「そんなことない…あなたといた時間は本当に幸せだった…」


自分の手を見ると指先から少しづつ光へと変わっている。

































もう…








































終わりの時間だ。







































彼女の頬に手を添え優しく唇をおとす。





『ありがとう…愛してる。』



彼女は自分の崩れていく手を握り続ける



「私も…愛してます。今も…今までも…これからも……!!!」



いつかは完全に忘れられるのかもしれない。
けど今の自分にはその言葉だけで十分だった。




『俺のこと…忘れないでね…』









































さよなら。






































『らだおさんッッッ!!!!』
































光と共に俺は消えた。

桜が美しく舞うこの街で大好きな人達の笑顔を思い出しながら____。

















































拝啓、愛しい人。

お元気ですか?

私は元気です。

数年前あなたがいなくなってから、あなたの存在を忘れてしまって私は過ごしていました。

けど、あなたはあの日私の前に現れ、愛してると微笑んでくれた。

そしてこの世界にもうあなたはいない。

忘れている間にもそれはどこかで察していて、そのことから目を背けて自分はまだひとりじゃない。そんな風に考えていました。

けど、今は違います。
あなたはいつまでだって私たちを見守り、そして心の中で生きている_____。









___________________

ーrbr視点ー

俺らは数年ぶりに会う約束をした。あの場所に行くために_______。


kn「奥さん早く来てください!!!」

rbr「お前本当その奥さん呼びどうにかしろやw」

ut「rbrー!!お前まだdtだからってひがむなw」

rbr「おい!!うるせえぞ!!!w」

tn「3人とも静かにせーいw」

kn「やべっ!!tn刑事や!!捕まるぞ!w」

ut「にげろ!!w」

pn「ふっ!!俺が逃がさないぞ!!」

ut・kn「「天乃刑事ッッッ!!!!!」」

rbr「兄さん!!来れたんだね!!」

pn「当然だろ!!!」

rbr「んふふw兄さん行くの楽しみにしてたもんねw」

pn「ちょ?!rbt?!?!?!」

zm「お前らー!!酒買ってきたでー!!」

ut・kn・pn「「「おおおおおお!!!✨✨」」」

zm「子供かw」

ut「俺はいつまでも心はぴちぴちやで?」

kn「あー↑ハッハッハッッッーーーーー!!!www」

pn「まあ、今日くらいはいいと思うよ。
あいつのところに行くんだし、変に大人ぶるよりかはいいと思うよ。ね?( )さん。」

奥さん「ふふふwそうですねw」



_______
_____
___


kn「はーーー懐かしいな!!この神社!!」

ut「卒業以来やもんな。」

tn「あの頃は本当バカしてたなw」

zm「………」

rbr「zmどうした?」

神社の中を覗き込むzmに話しかける。

zm「いや…猿の偶像本当にもうないんやな…って思って…」

全員「…………」



あの日俺の元に先生が現れた。

そして、連絡がとらえていたが先生の言った
「もう忘れないで」ということを伝えるためにあいつらに連絡をした。

俺はあの時まで先生のことを忘れていた。きっとそれはみんなにとっても同じことで信じてもらえるなんて思ってなかった。

けど違った。

あの日全員が先生のことを思い出した。

小学生の頃体験した学校での出来事も全部。

あいつらに連絡をした数日後、俺の働いている学校に先生の奥さんが「夫(先生)のことについて話がある」ということでやってきた。

先生の奥さんは先生について色々話してくれた。

先生が俺らのことを楽しそうに話してくれてたこと。

俺と同じように先生とあの日会ったということと

先生がもうこの世界からいなくなったということを聞いた。

話を聞いた時本当に辛かった。

あれが先生との最後のお別れだなんて思ってもいなかったから、あの時もっと早く気づいて色々言えたらな…なんて泣きながら後悔した。


そして今、俺らは予定を合わせて


俺ら元生徒5人と幼なじみである兄さんと奥さん。計7人で猿の偶像を置いたあの神社に来ている。



pn「……みんなそんな悲しい顔したらダメだよ?!あいつが心配するだろ?「お前ら何しけた顔してんだよwガハ」って感じでな!」

rbr「wwww兄さん似てないよw」

pn「ええ?!嘘お!www」

kn「いやけど特徴は掴んでましたよ兄さん!!」

zm「wwwけど確かにこんな顔したらあいつが…かな…しむ…よ……な………うっう…」

rbr「zm…お前泣いたらもらい泣きす…る…や…ろ……!!!ズズッ…うっ……」


zmが泣き始めるとみんなつられて泣き出す。

沢山、沢山。

泣き終わった時に全員目が真っ赤に腫れてしまったくらいに。




先生、あなたは俺に「もう忘れるなよ」そう言いましたね。俺は…俺たちはもう二度とあなたのことを忘れません。





先生と笑い、先生に怒られ、先生に褒められ、先生と泣いた あの日々のことを、




誰よりも優しくて明るくて、あの青空みたいなあなたのことを俺らは



































決して忘れることなんてない。




































「拝啓、愛しい人。桜舞う季節に」完