第6話

第二章(3) 化け物
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2021/09/21 09:17
???
キキッ…………キッキキキ
あなた
……………えっ、何あれ………
廊下に出ると

不気味な笑い方をする化け物と遭遇した

目には光も無く

目は真っ赤であり

顔には返り血のような物がべったりついている

人の形をしているが……………人ではない

肩にバックをかけており

チラチラとハサミが見える
サクラ
にげて!!
あなた
あっ………あぁぁ……
そいつはバックから大きなハサミを取り出し

私たちの元に走ってくる

あの不気味な笑いを繰り返し…………
???
カエサナイ………キキッ!!
???
キキッ………キーッキキキ!!!
サクラ
あぶない!!
サクラに体を押され

ボロボロの床に倒れこむ

化け物は空振りし

職員室の壁にハサミを刺して

引っ掛かってしまっている
???
ヴゥゥゥ…………ガァァァ!!
サクラ
いまのうちに!!
あなた
うっ、うん!!
私はサクラと一緒に廊下を走った

死にそうなくらい

バクバク鳴っている心臓を落ち着かせようと試みるが

やはり殺されそうになった事は忘れられない

何なんだあの化け物は……………

この世の物とは思えないくらい恐ろしい……

しばらくあいつは追いかけて来たが

だんだん足音が遠のいていった
あなた
はぁ………はぁ……なっ、何なの……あれ
サクラ
あれはここのばけもの
あなた
化け物?
サクラはさっきついた埃を払い

私は飛んできたサクラの埃を手で追い返す

少ない光に照らされた埃は

ヒラヒラと舞い

闇に消えていった
サクラ
わたしはかのじょを「さつい」ってよんでる
あなた
サツイ…………?
サツイ…………

聞くと背筋が凍る
サクラ
ここにいるばけもののひとり
あなた
一人って…………他にもいるの!?
サクラ
うん
サクラ
たくさんいるの
サツイだけでも怖いのに…………

他にも恐ろしい化け物がいるなんて

もうヤダ…………逃げたい………

そう思っても出られない

そう思えば思うほど

出たい気持ちは高まってくる
サクラ
みつからないようにしないと
サクラ
なにをされるかわからないよ
あなた
それ先に言ってよ!!
私の声が長い廊下に響く

怒っている場合ではない

早くここから出たい
あなた
………次は?
サクラ
2かいにいこ
サクラ
りかしつがある
そう言われ

化け物の気配に気を付けながら

電気がチカチカ点滅している廊下を渡り

階段に向かった

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