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みんぎゅが私の肩に大きな手を乗せた。
手近なサンダルを履いて外へ出た。
でもうぉぬが1人で行きそうなところなんて……分からない。
インドア派のうぉぬが外に出ることなんて、仕事か私と遊びに行く時くらいしかない。
私が遅かったから探したりしてくれてるのかな。
それともお腹痛いのが酷くなって病院に行ったとか?
でも連絡がないのはおかしいよね。
10分くらい探してまた家のそばに戻ってくると、
みんぎゅが家のドアから悲しそうな顔を覗かせていた。
家に入って、玄関でみんぎゅの話を聞く。
みんぎゅの手には、
うぉぬが '気に入ってる' と言っていた猫の形をしたメモ用紙が。
そのメモには乱雑な字で、一言だけ書かれていた。
' ご め ん ね '
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!