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第2話

メダカは私にとって
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2020/05/22 11:25
私はメダカに助けられました。
私が小学生の頃、別に虐められていた訳でもないのに毎日が苦しくて、死についてよく考えていました。
いつも学校の三階から下を見下ろして、飛び降りてみようかと思っていました。
しかし、そんな事を考えている時には必ず、メダカの事が頭をよぎりました。
「今死んだらメダカをお世話する人がいなくなる」となんとか思い直せたのです。
事実、私の家族の中では、私ほどメダカを溺愛した人も、私が母に頼み込んで買ってもらったメダカの薬の使い方を知っている人はいませんでした。
なので、私にとってメダカは「恩人」です。
メダカが居なければ、私も居ませんでした。
当時の私の中ではメダカは「守るべき存在」でした。
だから私はメダカと人生を歩みます。

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