第3話

悲劇の日
978
2022/12/16 11:49










二日目になった










一日目のパニックと比べると穏やかな朝だ。








僕らは朝食を取り、









2つのグループに分けまた、散策を始めた。









帰ってきたチームと話し合う。
響香
良い話と悪い話どっちから聞きたい?
電気
わ、わ悪い話から














響香
水辺を見つけたんだ







電気
良い話じゃん!













響香
でも、バケモンがいた










お茶子
バケモン?








響香
大きさが40m、横幅20mのバケモン











三奈
なにそれ…










響香
目がたくさんあった、
響香
それと、人骨が落ちてた














範太
じん
鋭児郎
こつ…












響香
群れてた…3〜4匹…水辺には近づかないほうが良いかも










耳郎さんが見た、バケモンとはなんだろうか…








電気
良い話は?













響香
多分バケモンに抵抗した“ヒト”がいる。
響香
矢と弓が落ちてた











矢と弓…。か














出久
そうか…近くにヒトが住んでるかもしれないってことだ!













鋭児郎
バケモンか、まあ何があっても倒せば良いんじゃね!











化け物…の大きさ、ヒトを食べる…
本当にここは、地球なんでしょうか?









八百万さんの言葉でみんな静まり返った



























身の危険を感じながら僕らは全速力で走る








出久
ハァハァはぁ!!
なんでだよ!!こんなデカいなんて!!








後ろからは耳郎さんが言ってたバケモンがいる
_
グァァァァ








口からはヨダレがたれている












僕らを食べるつもりだろうか…




















思考を走らせる暇もなく








僕らは全速力で逃げる















響香
上鳴お前許さない!!!!
電気
すまん!!!!








事の発端は、上鳴くんがトイレに行くと言って水辺に行ってしまったことだ













今は、仲間を叱るより









足を走らせたほうが良いと思うが







僕は口を開く気はない










喋るよりも個性を使いみんなを引っ張った、











轟くんも飯田くんも








速度が出せない者たちを担いで足を動かす…









どうする、どうするれば良いのだろうか…











僕はずっと逃げることしか出来ない
















_
大丈夫_?

ふと













か弱い女の子の声がした














あたりを見渡すがそれらしき人影はない









お茶子
誰か居るん!?












_
助けてあげよっか?






女の子は言葉を続ける。






出久
僕らを助けるより君が逃げないと!!












_
ふふふ、大丈夫






女の子の声が森から森へと続く、










響いていてどこから発しているのかわからない







よ、よくわかんねえけど助けてくれよ!!!













峰田くんが弱音を吐く












_
わかった、わかった、
_
助けてあげる











峰田くんの声に返事をする女の子の声









その瞬間









後ろのバケモンに向かって





矢が放たれた。









その矢はバケモンの









顔の中心へ







吸い込まれるように放たれた






_
ギュぁァァァ









苦しむバケモンと喜ぶ僕達、








その、1手でバケモンの呼吸は止まった







死んだ…?













_
うん、殺した






女の子は答えた…







物陰から現れた女の子、






不思議な雰囲気に戸惑う僕達。








出久
君は、誰?






_
貴方達の方こそだれ?
_
ここになんのよう?
_
もしかして、“脱走者”?











脱走者…なんのことだろうか。







僕らはことの経緯を話し、








彼女の住処に連れて行ってもらうことになった









_
あと二人いるけど
_
良い子だからね








そう言ってどんどん進む少女の背中を僕らは追った

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