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第2話

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2020/12/24 11:16
20xx年 12月7日 金曜日 玲於
遠くから鐘のなる音がする。

そして、その音が止まったと思えば スタスタと 廊下を歩く音が。

足音が止まったと思えば、 思いきり 寝室の ドアが開く。
SISTER
起きなさい , my children 。
もう朝ですよ 。
この声は ママの声だ。
ママとは、僕らの 孤児院を1人でやりくりしている シスターだ。

この孤児院は 教会が 運営しているらしく、ママが優秀だった為 派遣されたらしい。

ママは、僕らの 布団をひっぺがしに回っていく。
SISTER
ほら起きなさい , 里奈 。 朝食の用意が出来ていますよ 。
里奈(047)
ご飯!? 起きる ゥッ ✨

この孤児院で 最年少の 里奈は 食いしん坊で , ご飯と聞けば なんでも差しだす お茶目な 女の子だ。

今もほら、布団を投げ出して 部屋を走り回っている。
SISTER
ほら、玲於も。 布団から 覗いていないで 早く朝の支度をしなさい。笑
玲於(036)
……YES , SISTER。

バレてしまったのなら仕方ない,と思い布団から おずおずと 這い出でる。
12月 と言うと , クリスマスだ。

幼い頃, 平等な世界が欲しいだなんて願ったまだ青い頃の願いは 叶う事は無かった。

今年は何を頼もうかな , なんて考えながら 歯を磨いていると、隣に 白髪の少女がやってきた。
楓(024)
おはよう 玲於 。 朝から 叩き起されて…全く困ったもんだよぉーだw
玲於(036)
おはよう, 楓。 今日はよく冷え込んでるからね。

少し 洗面台の横に逸れて、楓が 入れる隙間を作る。
楓は その隙間に入り込み 歯を磨き始める。なんだか、2人並んで歯を磨く姿が余りにも滑稽で , 少し吹き出した。


僕らは同い年で、物心ついた時からずっとここで一緒に暮らしてきた。
だから僕らは、この世界の外を知らない。
ここは山の上で、麓には 憎い 人間達が のうのうと 生きていることだけは知っている。


僕らは人里に 降りる事を 禁止されている。



SISTER曰く ,醜い人間の魂に 乗っ取られる んだとか 。 信じている訳では無いけれど、 何らかの事情があるのだろうし、 第1僕らは 此処から 出る事を 望んではいない。


ここまま 此処で 、永遠に SISTERと ,僕らの 友達 ,いや家族達と 一緒に 過ごすことを望んでいる。

楓(024)
そういや , 夏帆 , 今日出ていくんだよね~…… 。

夏帆 。 夏帆は この孤児院 最年長の 少女だ。 SISTERだけで 回している孤児院を 一生懸命に 手伝ってあげていた、云わば 僕らのお姉さん。


先週SISTERが 楽しそうに 夏帆に 里親が見つかったことを伝えていた。
少し寂しい気持ちもある反面、彼処まで 仕事が出来て 優しい 人なら 無理もないだろうと 納得する面もある。
玲於(036)
いい人だといいね , その里親

歯磨き粉を ぺっと 吐き出して そう答える。 同じように ,楓も 歯ブラシを 台に戻し、 大きく欠伸をしている。
楓(024)
里親かぁ …… 私も 外に出たい
玲於(036)
本気 ? 外には 僕らを捨てた 憎い人間達が 居るよ?
楓(024)
……嗚呼 ,やっぱ嫌 

楓は 少し考えたように見せ、 直ぐに うぇっと 舌を出して 心底嫌そうな顔をしてみせる。
楓(024)
ずっと 此処に居たい
そんな言葉に 僕は深く頷き返し、 新しい話題を振ろうとした。
そうだ、クリスマスプレゼントについて聞いてみよう, そう思い口を開きかけたその時だった。
SISTER
こら 玲於, 楓 。朝ご飯の準備が出来ているのに、来ないんだもの。 早くこっちへいらっしゃい?
玲於(036)
嗚呼 SISTER ,ごめんなさい
楓(024)
今行くね っ !!

SISTERは 僕らの 返事を聞いてにこりと微笑み , 食堂へ歩いて行った。

楓は 少しだけ SISTERの 後を続き、立ち止まり 此方を振り付き、 手招いてみせる。

“早く行こう?”

そう言われている気分だ。
それに答えるかのように , 僕の足は 前に進み始めた。