第14話

続き☆。.:*・゜
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2019/12/01 07:34
ちょこんと長い足を3角に折り畳み、細い腕を膝の裏に回す。そして小さな手をポンっと隣に置き、「ここに座って」という合図をする。言われるがままに僕は彼女の隣に座る。そしてノートにいつもより早いスピードで何か長文を書いていく。この横顔に思わず息を飲む。夕日に照らされ赤く光るシルエットはこの世界のものとは思えないほどに美しかった。そんな彼女に見とれているうちに、どれくらいの時間が経っただろうか、ノートをこちらに向けて話し出す。そこに書かれている文字の量にも驚いたが、何よりおろどいたのは、その内容だ。目の前が真っ暗になる。喉に言葉が引っかかる。涙が出そうになり鼻の奥がツンと痛む。声が、言葉が出てこない。なんて反応をしたらいいのかわからない。動揺を隠せない。そこに書かれていた内容。それは、この世界に存在するものとは思えない物語の悲劇だった。

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