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第11話

2日目ー午後ー
拓磨は拳にぎゅっと力を込めながら話し出す

「俺にも陽葵と同じように、ちっさい頃から
ずっと一緒に育ってきた友達がいてさ?
そいつの事はなんでも知ってるし、わかってるって
そう思ってたんだけど…さ……」

ここで拓磨の言葉が詰まった

「別に、話さなくてもいいよ?」

「………裕翔?」

「やっとみんなの共通点が分かったんだ。
脱出の鍵はこれで間違いないと思う
だから、俺が先に脱出するよ?」

と裕翔が言うと、拓磨はぎこちない動きで
首を縦に振った

それを確認して、裕翔は頷き返して口を開いた

「俺は…俺も他人のことなんて信じれないし
特に大人の言う綺麗事なんてクソ喰らえって
思ってる。そのくせして自分の意見が
否定されるのが怖くて、昨日もそうだけど
意見を出さなくても良いように司会とか進行役に
回り続けてきた。意見を言うとしても教科書の
模範解答みたいな回答で自分の意見は微塵も無い。
でも…そうだよな…、侑紗のおかげで目ェ覚めた。
1回きりの人生だ、自分らしく生きてやるよ。
後悔しないように全力でな!」

そう言うと裕翔の予想どうり、群青色の立方体は
キラキラと崩壊していった。

裕翔は拓磨の方を見て、少し得意げに笑いながら

「ほーらな?詳細までは話さなくても大丈夫だろ」

と言うと、負けじと拓磨も自分の想いを、決意を叫ぶ

「俺は!誰かを護れるようになりたい!
誰かの心を護れるように…傷つけないように
手を差し伸べてやれる人間になりたい…
あと…裏表のない人間にもなりたい
あんなことに…あんな事を繰り返さないように!」

拓磨の緋色の立方体も砕け散る

「拓磨、お前…願望つか…なりたいモノ多すぎだろ」

「うるせーよ。良い人間になりたいだけ!」

そういって裕翔と拓磨は
笑い合いながらお互いの拳を前に突き出し
少しだけ力を込めてその拳を合わせた。