昂秀side
只今の時刻は深夜1時を回った頃。
俺の彼女がディズニーから帰ってくるとLINEきたっきり
全く帰ってこない。
車で駅まで迎えに来てるのに一向に姿を現さないあなた。
友達もおるし、ここで彼氏が出ていくのも
何か違う気がすると思ったから、ずっと車の中にいるけど…
流石に遅すぎるな·····
そう思ってドアを開け、外に出ようとすると
ふと耳に入った男女の声。
ナンパか?
…って言うかこの声…まさか·····じゃない、よね?
声がする方向に全速力で走り、
複数人の男の中を割って入って、
あなたの腕を掴み、自分の胸に引き寄せる。
そう言い、あなたの方に伸びてくる手。
ふとあなたの方に目を向けると、
俺の中で小さくなってシャツに必死にしがみつき
涙目になってガタガタと震えていた。
そう言葉を放ち、殴ろうとしてきた男達を殴り返す。
…あなたには、指一本触れさせない。
殴り合いが続いたせいで、体にどんどんアザが増えてく。
俺が4人くらいの男達とやり合ってる姿を、
涙を流しながら見つめるあなた
ダメだ、これ以上こけていられない、倒れていられない
あなたに心配をかけてしまう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。