第49話

 Jisung × Shotaro 3 
11,615
2021/08/10 06:25
……













いつも行為をするのはヒョンの部屋だった。

そのほうがソンチャニヒョンを感じられるから。




だけど 僕自身の想いをタロヒョンに伝えた今、

ソンチャニヒョンとタロヒョンの部屋で

行為をする理由なんてない。






js「ヒョン、今日は僕の部屋です。」






顔を見せずにそう伝える。

今のこの緊張した格好悪い顔なんて、見られたくない。



繋いだ手は熱く、

 あぁ、ヒョンも緊張しているのかな、

そう思った。

















st「ちそ、っ…んん、、」






部屋に入った瞬間、ヒョンを壁際に押し付けてキスをした。


誘うように薄く開いたヒョンの柔らかい唇


キスを待っていた と言わんばかりに首元に絡められる腕



僕の中の醜い欲が溢れて止まらない。






st「っ、ちそん…もう、早く……」

js「分かってます、早くシたいんですよね…?」

st「…チソンの意地悪。」

js「ヒョンが可愛すぎるからいじめたくなるんです。」








ヒョンは 自分からベッドに倒れ込む。

僕はそれを追うように じりじりと距離を詰める。





今の僕達はお互いに服を脱ぎ捨てて、

なにも身に纏っていない状態。






js「ヒョン…愛してます。」

st「……ありがとう。」






その甘い笑顔で微笑まれたら また期待してしまう。

そんなぶつけようのない気持ちをどうにかしようと

ヒョンの首元に吸い付く





st「ぁ、…っ、ちそん…だめ、、」





嬉しそうな声で拒絶するヒョンを無視し、

首元に紅い花を咲かせる



そのまま鎖骨、胸、腰、とキスを落とす

ヒョンは それだけで腰がぴくり、と跳ねて

苦しそうに、だけど甘い蜜のような喘ぎ声を吐く





js「ヒョンは腰、触られるの弱いですよね。」





唇を離し、代わりに指で優しく愛撫する。





st「ぅ、っ、あ…やだ、…それ、…っ、、ぞくぞく、しちゃ…う、、」

js「ソンチャニヒョンはどこを触ればタロヒョンが気持ちよくなってくれるのかって事、知らないですよね。…ほら、こことか 」

st「ぅ、ああ…っ、、」





滑らかな内腿を舌先で細く舐めると 足をばたつかせて

ヒョンは快感を逃がそうとする。






ヒョンはそのまま快感に溺れて欲しい



可笑しくなるくらい感じて欲しい






そんな思考で頭が埋めつくされている僕は

快感がヒョンの中から逃げないよう、

片方の手で左足を掴み、もう片方の手で腰を掴む。





胸の飾りも 緩く勃っているものも、
僕は指ひとつ触れていないのに

もう熱い吐息を吐いて、物欲しそうな表情で僕を見ているヒョン






st「っ、は、ぁ…ち、そん…」

js「ひょん、僕もう無理です。」






甘い香りのローションを指に垂らして
ヒョンの孔にゆっくりと馴染ませる


指を入れると、
もう僕の指の形を覚えているヒョンのナカは

 離さない

とでも言うようにまとわりついて圧迫してくる。






st「ぁ、…ちそ、…そこばっかり…いや、、」

js「いい、の間違いですよね?それとももう挿れて欲しいんですか?」

st「…聞かないでよ、、。」






恥ずかしそうに俯くヒョン

そんな仕草のひとつひとつが僕をまた、興奮させる





ぷつ、と指を抜き 代わりに指の何倍もの体積のを挿れる

止まらずに、奥まで挿れると それだけでヒョンの身体は

小さく跳ねて、その姿がなんとも愛おしく感じる。







js「ヒョン、愛してます」







ヒョンの華奢に見えて、意外と引き締まっている身体を抱き寄せ、耳元でそう囁く


するとナカはきゅん、と締まり トクトクと熱を感じる







st「も、…うごいて、」






その言葉を合図に僕達は動き出す






st「っ、あ……ん、、ち、そ…」

js「っ…ひょん、、あいして…ます、っ…」





一定のリズムで身体と身体をぶつけあう。

まだ真夜中なんてわけじゃないのに、昂った身体達は

留まることを知らずに 欲のために、愛のために

快感に身を委ねる





st「ぁ、あぁ、、…っ、ぅ、、ぁ、、」





声を我慢しようと掌で必死に口元を抑えるタロヒョン

その可愛い鳴き声を聞きたいんだけどな、





口元を抑えてある手を掴み、頭の上で固定させる

あまりの出来事にヒョンは驚きを隠せないようだ



ぽかんと開いた口は、小動物のような喘ぎ声を遮ることなく響かせる







st「ぁあ、っ…だ、め…ぅ、あ………こえ、…がま、ん…できな、っ…」

js「いいです、っ…聞かせてください…」

st「ぃ、…はず、かし……っんぁあ、、っあ…」

js「ひょん、、もっと…もっと、感じてください…っ」


st「ぁあ、っ…!おく、っ…ぅ、、あぁ、あ…おく、あたって、る…っ、、」







眉を下げて首を反らせて 全身で感じているヒョン

白い首に、うっすらと滲む汗と
数十分前に付けたキスマークが映えている







st「イ、っても、…いい、っ、、?むり、なの…っ」

js「もう限界なんですか、…ほんと可愛い。」






早く気持ちよくなりたいであろうヒョンは

自分から腰を細かく動かしている


そしてわざとイイところに当たるように
腰を浮かせて背中を反らせている





st「だめ、…っ、ふぁ、、ぁ…いっちゃう…ちそん……ぁ、あ…っ、、!!」





紅潮した身体が震えて 欲の塊を吐き出した。

それはヒョン自身の腹部にかかり、

とろけて、落ちていく




僕も最後の締めつけで 限界を感じたから
ヒョンの腰を掴んでナカに出した





倒れ込むようにベッドに横になる








二人の心音がやけに大きく聞こえてくる







js「ひょん、愛してます。」

st「…うん……」

js「何回でも言います、愛しています」

st「…僕なんかにチソンは…」

js「それでも愛しているんです。」






鼻先に触れるだけのキスを落とす

ヒョンは申し訳なさそうに、

だけど少し、嬉しそうな表情をして





st「まだ僕は…ソンチャンの事が好きだけど………うん、チソンの事を好きになれたらいいな、とは思う。」





そう言った。






js「僕はいつだってヒョンの事を1番に想ってます。……ヒョンに、振り向いてもらえるよう、頑張ります。」

st「…楽しみにしてるね、」







瞼を閉じると、

ほんの一瞬だけど、

少し先の幸せな未来が見えた気がした。









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