第29話

 Lucas × Xiaojun 5 
11,612
2021/06/07 15:13
…………











収録が終わり、

いつものように宿舎で晩御飯を食べながら

お酒を飲んで、パーティーのような事をする。



だけど俺のテンションだけ完璧に低い。


周りに迷惑をかけないようにしなくちゃ。


そう思うのに、返事の声も普段の何倍も小さいし、

1人でふらふらしてしまう。







しばらくみんなで酒を飲んでいると、

ウィンウィニヒョンとヘンドリーとヤンヤンは

部屋でゲームをしに、

クンヒョンとテンヒョンは

コンビニへ買い物をしに行った。



つまり、部屋には俺とシャオジュンだけ。



気まずくて、今にもシャオジュンは3人がいる部屋へ

逃げ出しそうだ。



俺がまた、お酒をぐいっと飲んだ瞬間、

シャオジュンは立ち上がろうとした。





🦁「 待って!!」





慌てた俺は 咄嗟にシャオジュンの腕を掴む。

あぁ、たった数時間触れていなかっただけなのに、

こんなにもシャオジュンの肌が恋しい。




そんな余韻に浸っていたのもたった数秒、

下から俺に引っ張られて

バランスを崩したシャオジュンは

俺のもとへ思いっきり倒れてきた。





🦁「っわ!!」






咄嗟にガードしたが、

これがまたバックハグのような体勢で、

2人の間にさらに気まずい空気が流れる。




沈黙を切り開いたのは、俺。







🦁「シャオジュン、ほんと、ごめん。」






シャオジュンが逃げないように

少しだけ力を込めて抱きしめる。






🦁「ほんと、ごめんな。シャオジュン。許してくれ、なんて言わないけど…でも、シャオジュンと こんな気まずい関係になりたかった訳じゃない…、ほんとに、愛してるんだ、、」

🦖「…なんだよそれ、」

🦁「愛してる、シャオジュン。」

🦖「……っ、まじでさ、あ、?」






シャオジュンの表情はよく見えない。

だからこそ、

シャオジュンの発する言葉 1つ1つに真剣に耳を傾ける。






🦖「すごい、プライド ズタボロにされて、悔しくて、なんでルーカスが、って…今日1日ずっと考えてた。」

🦁「…ごめん、」

🦖「許せなくて、許すつもりもなかったのに、…、、…れない、んだよ、

🦁「え?、」





よく聞こえなくて聞き返すと、

シャオジュンは身体をぐるっとまわして、

俺と目を合わせるように 正面に座った。


そのシャオジュンの表情は、なにか困ったような顔で

少し紅潮していた。








🦖「…頭から、俺を襲ってる時の、ルーカスが…離れないんだよ、」

🦁「……は?」

🦖「だ、から…嫌なはずなのに…かっこよくて、その、、…きもちよくて、、…あぁ、もう!」






突然のシャオジュンの言葉に戸惑いが隠せない。






🦖「だから!……そんな謝るとか、無理矢理襲うんじゃなくて、…正々堂々告白、しろよ、、」






シャオジュンにそう言われて、ハッとした。

何やってんだ、俺は。

気持ちを伝える前に勝手に身勝手な行動をして、

現にそれでシャオジュンを傷つけいる。






🦁「ほんと、…順番、ちがったな。」

🦖「……ん。」

🦁「シャオジュナ、…世界で1番愛してるよ。」

🦖「………あっそ。」








顔を伏せたシャオジュンの耳が赤くなっていたが、

何も言わずに、俺はまた抱きしめた。







返事なんてなくてもいいから、

もとの距離に、、

いや…少しでも近づいたかな、なんて。















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