第34話

 Jungwoo ×Winwin 
12,859
2022/10/16 14:17
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 🌱 winwinside
 🌱 winwin...🐥
 🌱 jungwoo...🐶
 🌱 r18

 🌱 Ririko_cさんリクエスト

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僕の恋人のジョンウは、

きっともう、僕の事は好きじゃない。




夜の行為がご無沙汰なのは勿論、

普通のデート、は…アイドルだからあまり出来ないけど

前よりも圧倒的に会う回数が減っていて、

僕に構うこと自体が少なくなっている。




ジョンウの気持ちがとっくに僕から離れていることに

気がついた時、物凄く胸が苦しくて、

心臓を鷲掴みにされてるようだった。




今でもジョンウの事を考えると、

胸が苦しくて、恋しくて、切なくて、

何種類もの感情が僕の心の中でぐるぐると渦巻く。




そんな時はいつも、みんなが寝静まったような時間帯に

ベランダで1人、特に何かをする訳でもなく静かに佇む。



今も、心を落ち着かせるために部屋着でベランダにいるところだ。

深夜の初夏の風が涼しくて、心地よい。







🐥「…潮時、とかなのかな。」

🦁lucas「ウィンウィン哥、どうしたの?」






胸に溜まったわだかまりを投げ出したくて、呟いていると

ルーカスがリビングに出てきていた。


聞かれてないかな、大丈夫かな。


話、そらさなくちゃ。








🐥「ん、なんでもないよ。…そういえば、ルーカスはシャオジュンと順調?」

🦁「wow…それ聞いちゃいます?」

🐥「聞かなくても幸せそうだね、」

🦁「へへ、やっぱ分かっちゃうのかぁ!」







ルーカスは幸せそうだ。

男同士、メンバー同士、

そんな点だと同じはずなのに、

何がこんなに違うんだろう。



俺もう寝ます、おやすみなさい、

と言って笑顔で去っていったルーカスが

今の僕には無性に羨ましくて、

僕は無意識のうちに、ジョンウに電話をしていた。





ワンコール、ツーコール、…










……出ない、か。

前までは一瞬で出てくれたのに。






これ以上電話をかけても惨めになるだけだ。

もう電話をかけないでおこう。


そう思った時に







🐶『よぼせよ、うぃんうぃにひょん?』







とジョンウの声が聞こえてきた。

本当にタイミングの悪い男だ。






🐥「…ぁ、ジョンウ…」

🐶『はい、ジョンウです。』

🐥「え、っと…」







電話が繋がった時のことなんか考えていなくて、

折角の電話なのに言葉が上手く出てこない。







🐥「ごめん、…その、用事とかはなかったんだけど…」

🐶『そうなんですか?てっきり急ぎの話かと思って…』

🐥「ううん、ごめん。声聞きたかっただけだから。」

🐶『…僕もヒョンの声聞けて、幸せです。』

🐥「ありがとう、…おやすみ。」

🐶『はい、おやすみなさい。』







音のしなくなった携帯電話を見る。

通話時間はたったの20秒。




なんだか、本当に潮時な気がしてきて

鼻の奥がツンと痛くなる。







ベランダの柵にだらんともたれかかる。

心地よかった涼しい風も、

今は心の芯まで冷やしてくるみたいに冷たい。






🐥「………風邪ひいちゃう。」







ジョンウに


  明日、127の宿舎に遊びに行くね。


とだけメッセージを送って、

部屋に戻った。









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