第56話

 Jaehyun × Jeno 2 
14,017
2021/08/29 14:21













ぱち、と目を覚ますと カーテンが開いている窓から

光はなく、もう夜になっていることを知らせていた。







今何時だろうと思い、手探りでスマホを探す。







すると、硬いスマホの質感ではなく、

柔らかくて 少し温もりのあるものに手が触れた








「えっ、、、?」







よくよく見ると、ベッドの横に誰か座っている

誰だ、ジェミナか?







目を凝らすと そこにはここにいるはずのない、

ジェヒョニヒョンらしき人がいた。









「えっ…ヒョン、…?なんで、、」

『あ、起きたんだ。おはよう、ジェノ。』

「おはようございます…じゃなくて、どうしたんですか、、?」

『どうしたって……恋人の近くに来たらダメ?』

「や、、ダメじゃないです…けど、、」

『それに、こんなメッセージ送られたら 来るしかないよね。』







そう言って見せられた画面には




 わかりました。さみし




と表示されていた。

わかりました、までは分かるけどイジェノ、

さみし

ってなんだよ…眠かったとしても

もうちょっと普通の返信してくれよ、、







「ヒョン、その返信は…」

『ごめんね、寂しかったの?』

「あ、、」






ヒョンは僕の手を握って 甘い声でそう囁く




暗闇の中でもヒョンの整った顔はよく見えて、

硝子玉のように綺麗な瞳に吸い込まれそうになる。




あぁ、この顔で見られたら僕は嘘をつけない








「…はい、寂しかったです…」

『ごめんね、ジェノ。』

「ヒョンは…かっこいいし、人気者だから、僕なんかでいいのかが、分かんなくて…」






ヒョンの手をぎゅっと強く握る


本音を言うのはあまり得意ではないけれど、

でも何故か、

今は心の奥の気持ちを言わなくちゃいけない気がした。






「僕、あんまり話し上手でもないし、感情表現も下手です…でも、ヒョンのことは大好きなんです。」

「ヒョンが他の人と仲良くしてたらヤキモチ妬いちゃうし、…ヒョンは綺麗な女性の方が、お似合い…って自分でも思っちゃいます…」





「…すごく、不安なんです。」







ジェヒョニヒョンは何も言わない



でもその代わりに僕を優しく抱きしめる







『ごめん、そんな事思ってたなんて…』

「…ほんとです。気づいてください。」

『ごめん、俺 ジェノの事何も分かってなかったね…』

そんなことない…こともないですけど、、

『でも、綺麗な女のほうがお似合いっていうのは間違ってるよ。』






ヒョンは僕を抱きしめたまま

しっかりと僕の目を見つめる






『ジェノ、』

「は、はい」

『ジェノは俺が見てきたどんな女の子よりも可愛いし綺麗だよ。』

「や、、そんなこと…」

『ヒョンは嘘なんかつかない。それはジェノが一番知ってるでしょ?』







控えめにこくりと頷く


ジェヒョニヒョンは満足したのか 笑窪を浮かべて






『可愛いジェノ見てたら我慢できなくなる。』

『最近シてなかったし、ジェノも溜まってるよね?』




『ヒョンがどれだけジェノの事愛してるか、教えてあげる』







ジェヒョニヒョンの腕が背中に回ったまま、

ゆっくりと、ベッドに沈み込む





僕が大好きな、その男らしい表情


もっと、ヒョンが欲しい…
















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