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第43話

湖畔と、鴉と、過去と。
4,009
2021/05/12 15:10

〜作者より〜

更新が遅くなってしまい本当にすみませんでした💦

小説の書き方の事なのですが、

私「こんな感じでこの作品の文章を台本書きに変更します!」

⇣⇣⇣

あなた⇢『』

冨岡義勇⇢冨岡「」

という形になります!

よろしくお願いします!

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〜no side〜








無惨の本部襲撃の二日前、煉獄は本部に訪れていた。



急ぎの用事だ、と呼ばれた煉獄は疑問を抱きつつお館様の元へと駆けつけ、

お館様の口から出た言葉に動揺した。





お館様「杏寿郎、君にはあなたがかつて家族と暮らしていた家に行って調べてきて欲しいんだ。…必ず隊服を着て刀を持って行ってね。」


あなたの家に行くということだけでも理解が追いつかないのに、
さらに武装して行けと言ったお館様。

煉獄は驚きを隠せずお館様に思わず聞き返したが、帰ってきた言葉は同じだった。

それでも意図を理解出来ない煉獄は、お館様に理由を問う。


煉獄「!?常闇の家に、ですか!?理由をお尋ねしても?」


お館様は穏やかに…それでいて少し憂い気な瞳で笑い、言葉を紡ぐ。


お館様「うん、元より話すつもりだよ。
……理由はね、あなたを助ける為なんだ。」


煉獄「常闇、を……?」


どういうことだ、という言葉が煉獄の脳内を満たす。


お館様「…うん、そうだよ。
私は…私達は、あなたに助けられてばかりだ。
だから、次は……私達があなたを助ける番だよ。」


煉獄「!お館様の言う通りです…!柱として誠に不甲斐ない!
是非ともその調査、俺が請け負いましょう!」


少しでもあなたの為になれば、と煉獄は自信げに応える。


お館様「ありがとう、杏寿郎。
…家の周辺にあるものを調べてきて欲しいんだ。些細なものでも構わないよ。
湖や小屋、お墓でもね。
なるべく全て記録して欲しい。
お墓や石碑があったら、そこに書かれている名前も記録して欲しい。」


煉獄「承知!お館様と常闇の為とあらば!この煉獄!必ずや仕事を果たしてみせますぞ!」


お館様「…うん、頼んだよ杏寿郎。」

















__キミにも背負わせてしまって、すまないね。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・







煉獄「(こんな山の奥に常闇の家があるのか!よもや!迷ってしまいそうだ!)」


煉獄はお館様に頼まれた日にあなたの家を目指して出発したのだが、かなりの険しい道に時間を取られていた。


しばらく森を歩いたが、常闇の家らしきものは見当たらない。


煉獄「よもや!本当に迷ってしまったのかもしれぬな!」


一人で呟いた言葉に、返答が来ることは有り得ない。

煉獄は一人で頭を悩ませた

























__はずだった。




??「_迷い込んだのかしら、鬼狩りさん。」


煉獄「ッ!?!?
(気配が無かった…!!鬼だ!!!しかも相当の!!この感じは上弦の参よりも遥かに……ッ!!!)」


煉獄は刀を手をかけ、いつでも抜刀出来るように構える。


??「ああ、安心して。貴方を襲ったりしないわ。…私、鬼舞辻無惨から生まれた鬼じゃないの。人も喰わないわ。」


煉獄「…ッ、(戯言を!!…と言いたいが、嘘を言っている様には聞こえない…どうするべきか、)」


??「……お願いよ、信じてくれなくてもいいわ。でも、力を貸してほしいの。…"あの子"を助けたいの。









_あなたを、幸せにしてあげたいの。」


煉獄「ッ!?!?なぜ常闇の名を…ッ」


動揺する煉獄に、オニは穏やかに語りかける。


??「…当たり前よ、













__私はあの子の姉なのよ?」
煉獄「!?常闇は弟しか兄弟は居なかったはずだが…?」


混乱を極めた煉獄には、到底理解出来ない発言だった。

そんなことを気にせず、オニは話を続ける。


??「……着いてきて、鬼狩りさん。
私達の暮らした家に、案内してあげるわ。」





・・・・・・・・・・・・




オニに警戒しつつ着いてゆくと、


拓けた所に出た。










__そこには常闇の家以外に、




美しい湖畔と…





一つのお墓があった。





どちらも小さく、お墓はかなりの年季が入っていた。


しかし太陽の光が差し込み、神秘的な空気をつくり出している。


思わず見蕩れる煉獄に、オニは静かに言葉を紡ぐ。




??「……私はね、あなたの双子の姉だったのよ。
…でもそれは、"前"の話。
…私の一族が特殊なことは知っているでしょう?
……私も特殊な能力を持って生まれてきたの。あなたとは違った能力よ。












__時を、遡る能力よ。」



煉獄「!?」


??「…"前"はね、父と母と弟が死んで…私も死んだ、はずだったの。
あなただけが残って、鬼狩りとして戦って……"花札の耳飾りを付けた少年"と恋に落ちたけど、あなたは鬼舞辻無惨を殺して死んでしまった。結局、あなたは幸せになれなかった。」


煉獄「!?!?」


信じられない、けど……嘘にも聞こえない。

煉獄は理解しようと努力するが、脳が追いつかない。


??「あなたは……私が死んだ後、両親と弟と私を湖畔の近くに埋めたの。

__そして、私は生き返った。」


煉獄「何故…ッ」


??「私の能力の発動条件は、この湖畔の聖水から得られる"力"を取り込むこと。湖畔の近くに埋めて貰ったお陰で、私は自分の肉体の時間を遡り、生き返った。……でもその時、既にあなたは死んでしまっていたのよ。鬼殺隊の人からそのことを聞いた時……私は、あなたを幸せにするために生まれてきたのだと思ったの。
……ねぇ、鬼狩りさん。あなたって、とってもいい子なのよ。」


煉獄「……ああ、そうだな。」


??「ふふ、そうでしょう……自慢の妹なの。
……あなたのこと、宜しくね。
__私ね、もうすぐ死んでしまうの。」


煉獄「!?」


??「……あなたを助ける為に、世界の時間を巻き戻して、過去を変えて…記憶を捏造したの。
…女の人の鬼狩りがあなたを鬼狩りの道へと進ませて、あなたが知らないうちに両親と弟が鬼に喰われてしまった。…それからは前と同じように進んでいって……貴方が死ぬ未来を、あなたが助けるように変えた。」


煉獄「!!」


??「……貴方には、あなたを助けて欲しかったから……だから、此処に来るように未来を変えたの。私の話を聞いて、あなたを助けて欲しいの。」


煉獄「……わかった!俺が請け負おう!」


??「…ありがとう、本当にありがとう。
…ねぇ、鬼狩りさん。
……あなたには耳飾りの少年では無い人を愛する必要があったの。耳飾りの少年を愛するとね、……あなたは死んでしまうの。
だから……過去の記憶を捏造して、……私に“前”、あなたの死を教えてくれた鬼狩りの…冨岡さんとの幼少の頃の記憶を、作り出した。
……そうしないと、あなたは花札の剣士を助けたという鬼舞辻の恨みをかって死んでしまうのよ。
……心から愛し合っているのに、待っている結末が“アレ”だなんて…残酷すぎるわ。
…だから私は、未来を変えたの。

__この未来を創り出す為には、湖畔の力が足りなかった。
…だから、"代償"が必要だった。
…代償として、私は人間であることを捨てたのよ。
そして、私は鬼となったの。…この湖畔にしか生きられない鬼に、ね。
……だから、この世界で私のことを知る人は貴方だけよ。……ありがとう、最後に貴方に会えて良かった。」


煉獄「…うむ!キミの思いは必ず俺が常闇に届けると誓おう!」


??「……凄く頼もしいわね。貴方に頼んでよかった。」

煉獄「うむ、任せろ!俺の名は煉獄杏寿郎だ!君の名を教えてはくれまいか?」


??「……私の名は…


















__"月夜"。

常闇月夜よ。」


煉獄「!?待て、その名は……ッ」


月夜「……"私"はね、"前"の月夜なの。
あなたの双子の姉で、人間であることを捨て過去と未来、記憶を捏造した鬼の月夜よ。
……私の能力は時を遡る能力だと言ったわね。そう、私の能力は遡るだけ。
過去や未来を変えたのは血鬼術によるものよ。……全ては湖の恩恵あってのこと。
……でもね、私は"前"で湖の力を使い切ってしまったの。だから、私は"前"に鬼としても死んだの。……此処にいるのは、お墓に残しておいた能力によるものなの。もうじきに消えるわ。

……"今"の私は、鴉に生まれ変わったの。
…そう、貴方の知るあなたの相棒。
"私"が消えたら、きっと記憶を思い出すわ。
……でももうすぐ、鴉の月夜は死ぬの。
最終決戦が終わったあたりかしらね……私は完全に、この世から去るわ。」

煉獄「……君は……やはり、常闇の姉だな。
…似ているぞ、とても……他人の為に、本気になれるところも、自己犠牲を厭わないところもな。
……俺には君を救えない、実に遺憾だ。
…だが、君と話せて本当によかった…!
あとは任せろ!月夜!」


月夜「…ふふ、任せたわ。

…ねぇ煉獄さん、多分私の創った未来は……“間違ってる”のよね…?
愛し合ってる二人が幸せになれる未来を、私は見つけられなかった……

……ッだから煉獄さん…!あの二人を…!どうか…ッ!」


煉獄「うむ!俺に任せて、安心して眠りにつくがいい!……大義であったぞ、月夜。」


月夜「……ええ…!ありが、と…う……」









きらきらと、光の粒になって消える。








その光景すら、神秘的で美しい。









夢を見ていたのでは無いかと錯覚するくらいには、非現実的だった。










それでも、自分が見たものは現実で、




自分はこの思いを伝えねばならない。










_もう、迷うことは無い。












救われたこの命を、













キミの為に。



















・・・・・・・・・・・・・









_湖畔と、鴉と、過去と。


























……矛盾に溢れた物語は、私の手の中。












































決められた結末を、変えるのは___























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嘘吐きは、私。


__ごめんね、

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