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第1話

何者でもない
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2021/06/13 08:12



人々は知らない。






"月"が纏っている"月光"は、




本当は"太陽の光"だということを………。









"太陽"は、






"孤独"に耐えながら






"月"を照らし続けているということを…。







"月"は、照らされ続ける。









"今"も、











"この先"も。













全ては……
















"大切な人達"を守るために。















〈人物設定〉
常闇 あなた
・常闇あなた (とこやみ)
・神の呼吸
・皆からは弱いと思われているが、
実は柱をも上回る実力を持つ
・麗奈の継子
・無愛想
・無表情
・必要最低限しか喋らない
・他人を信用しない
・美人8:可愛2
・才色兼備で、なんでも器用にこなす
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
・月詠 麗奈 (つくよみ れいな)
・月光の呼吸
↑他の呼吸が下手過ぎて勝手に麗奈がつくった呼吸
↑陸の型まであると嘘をついていて、本当は壱の型しかない。
しかも下手。
・月柱
・厚化粧をしていて、いつも顔が不自然
・才色兼備であるあなたに嫉妬しているので嫌い
・表ではぶりっ子&いい子アピール
・裏では絵に書いたようなクズ
〈神の呼吸について〉

神の呼吸は、「陽と陰」。

つまり、「光と闇」を用いた呼吸。

神の呼吸を使う者は今まで確認されていない。

神の呼吸を使う者が常中をすると、不思議な力が手に入る。

↓↓↓

傷や痛みの緩和、毒の中和、など…



神の呼吸については、謎が多すぎる。

そしてまだ、



『神の呼吸の型はすべて完成していない』




















ーーーーーーー本編へーーーーーーー






私は今日も、鬼を斬る。



ずっと、そうしてきた。



でも、私が斬った事にはならない。



全て、あの女の手柄となる。



呼吸も使いこなせないような、



名ばかりの"月柱"の手柄に。



それでも私は、鬼を斬り続ける。



全ては、家族を守る為。




…………






月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
只今戻りましたぁ〜♡
常闇 あなた
……。
宇髄天元
おっ!おかえり麗奈!
時透無一郎
待ってたよ麗奈!
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
もぉう、皆さんったらぁ〜
また私の屋敷でぇ
私が任務から帰ってくるのぉ、
待ってたんですかぁ?
煉獄杏寿郎
うむ!!
その通りだ!!
甘露寺蜜璃
ねぇねぇ!
今日も聞かせてよ!
今日はどうやってかっこよく鬼を斬ったの?
胡蝶しのぶ
私も知りたいです、麗奈さん
伊黒小芭内
俺もそれを聞こうと思っていた。
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
えぇっ!
そんなにかっこよくなんかないですよぉ!笑
悲鳴嶼行冥
……南無…。
宇髄天元
麗奈の事だ、
もう派手だろうな。
ド派手に首を斬っただろう。
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
そっ、そんなことぉ〜
ないですよぉ?
今回の任務はぁ〜、
ーーーーーーー。
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
ーーーーーーー。
月詠 麗奈 (ツクヨミ レイナ)
って事があってぇ!笑
びっくりしましたよぉ。
本当にこの女は、

嘘をつくのがうますぎる。


本当は、鬼に1歩も近ずかなかったくせに。

まぁ、こんなの毎日だから慣れてるけど。


不死川実弥
ほォ…、つまり、
"麗奈は"活躍したという訳なんだなァ?

それに比べて何なんだよォ、お前。
一緒に任務行ったんなら少しは活躍しろよ、
時透無一郎
本当、目障りだよね。

なんで君なんかが麗奈の継子やってるの?
さっさと辞めちゃえば?
宇髄天元
派手に賛成する。

お前は戦いの場において邪魔だ。
足手まとい。
胡蝶しのぶ
戦えないのなら、鬼殺隊を辞めたらどうですか?
甘露寺蜜璃
その方が自分の為だと思うわ
冨岡義勇
…。
伊黒小芭内
お前は弱すぎる。

貧弱だ。

そして、継子としての資格がない。

この上なく目障りだ。

何度も同じことを言わせるな。
これが、私の日常。



いや、今日はいつもよりマシだ。



この前なんか、



麗奈が自分でつくった痣と傷を柱達に見せて



私にやられたと言った。



柱達の反応は予想通りだった。



殴り掛かってくる者、



ただ軽蔑的な視線を送ってくる者、



怒りで震える者などだった。



柱ともあろう人達が、



嘘か本当かも分からないのか。



私は失望した。





























でも正直、



どうでもいい。



家族を守れるなら、



唯一の大切な人達が幸せに暮らしていけるなら。



傷ができようがどうだっていい。



鬼さえ斬れれば、



任務さえ行ければ、












家族が元気に生きていける。




皆には、ずっと元気でいて欲しい。



その為なら私は、




どうなろうが構わない。











そもそも、もう私に自我なんて残ってない。



あの女に命令され、



言われるがままに鬼を斬る。



そして、



あの女が柱達から好かれる為に



私は"悪者"になる。



でもそれは、



仕方がない事だ。



そう思っていないと



とてもやっていけない。



私はあの女の言いなりだ。



あの女に命令されるがままに、



あの女に"光"を当てる。



まるで、



太陽が月に光を当て



月はそれを"月光"として



自らのものにしてしまうように…










私は、太陽と同じ。



暗闇でも照らし続けているのに、



暗闇で必要とされない。



"利用されている"に近い。



ただただ、



何も言わずに



月を照らす。



私は、




"何者でもない"





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