ある日のこと。
LINE
急に会話を終わらして、俺のLINEには既読も付けず、返事ももちろんなかった。
アイツは返事が早い。
連絡したらすぐに返信が来る。
尚更、変だった。
思わずLINEをしていた。
なんかあったかな、
こーゆー時って " と も だ ち " の俺が家に行っていいのかな、
心配だからって駆けつけてもいいのかな、
そもそもアイツに好きな人いんのかな、
彼氏は?
うぜーな、俺、
ウジウジしてんなよ!!!、!
俺ならすぐに家を飛び出してアイツの家に走っていけよ!!、!!!!
って誰か言ってくれないかな…笑
へ、?
ダホ?、!!、??
言葉に出てたのかよ、
お前ほんといいヤツ。
今度あなたと俺とダホで飯行こうな。
いいヤツだよって紹介する価値あるよ、お前は、ほんとに。
ダホはにっこり笑ってこっちを向いた。
それから真面目な顔で
俺はその言葉を聞いてから、
スマホとサイフだけを持って、玄関を飛び出た。
アイツの家までの一本道を走り抜けた。
その先の角を曲がってアイツの家に着いた。
恐る恐るインターホンを押した。
しばらく誰も出なかった。
おかしいな、
仕方なく帰ろうとする前に、ドアノブを回して確認した。
ガチャリと音がした。
鍵は空いていた。
ドアを開けてみた。
返事はなかった。
犯罪かもしれないけどあなたに何かあったら、そう思い靴を脱いで家に入った。
リビングに入るとアイツの姿があった。
ソファのイス部分に寄りかかって寝ていたアイツの姿だった。
なんともないようだったから安心した。
一応声をかけた。
反応はない。
もう一度俺は肩を叩いて起こした。
なんとなく体が熱い気がした。
おでこを触った。
あなたのおでこは熱く、熱があるようだった。
あなたは涙を流しながら眠りについた。
アイツの涙の理由はわからないままだったけど、俺はアイツのそばにいた。
料理なんか全くできない俺だけど、キッチンを借りて頑張ってお粥を作ろうとした。
料理オンチの俺は、レシピを調べて、見て作ってもひどいことになる。
だから味の保証は一切しないけど、アイツが元気にならないと、話も聞けないから、。
頑張ったよ、俺。
早く元気になれよ、?
俺はお前の言葉の意味を知りたいし、もっとお前の近くにいたい。
まだ自分に自信がなくて言えないけど、
いつかお前に、
好きって伝えたい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。