今、リハーサルに身が入ってないって言われたら言い訳のしょうがない。
だってあなたが壱馬とか樹とか慎ばっかり見てるんだもん。
本気で俺ヤキモチやきすぎてやばいかもしれない。
てかあなたはほんとに俺のこと好きなのか分からなくなってきた。
俺だって誘われたら忙しくても時間つくるのに。
モヤモヤしたままリハを終えると
することもなくぼーっとしていると
ぼーっとしてました!
なんか壱馬に手を引っ張られて走った。
え、なんで?って言葉はかき消された。
みんなの目線の先を見てみるとあなたと樹と慎がいた。
変装かっちりしてるけど雰囲気がまるわかり。
壱馬がいたずらっ子みたいに笑って可愛かったから大人しく従った。
しばらく見てるけどずっと男物の店ばっかり寄って樹と慎にネックレス付けてみたり帽子被せてみたりしてる。
俺のヤキモチMAXです。
なんかあきてきたのかメンバーは隠れる様子もなくじゃれ合って爆笑している。
その時あなたと目が合った。
バレたようだ。
まずい!そんな顔をしたあなたはこっちにやって来て。
あなたはため息をついた。
そんな嫌だったんだ…
大声で叫んだ。
「え、ほんとだー!!」
「キャー!!」
ファンが一斉に俺らを囲んだ。
あなたはどこかに消えていた。
なんとかファンをまいたころにはもう3人はいなかった。
家に帰って夕食を作って帰ってくるのを待っていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。