sideあなた
憂鬱な気持ちで仕事を終えてシェアハウスに帰る。
返事を待たずに階段へむかう。
思わず振り返ると
隼くんと龍友くんはいつもと同じ笑顔で話しかけてくる。
言葉がでかけたところで
また涼太くんにひっつくまりかを見てイライラする。
そう言って階段をかけあがる。
2人には迷惑かけられない。
私は今日決心していた。
コンコンッ
ノックされた。
涼太くんの声だ。
会ってしまうと決心がゆらいでしまいそうで
涼太くんは大人しく離れていった。
一言だけLINEを送って荷物を準備し始めた。
するとまた部屋に近づいてくる人がいた。
ボソッ
その言葉に続きはなかった。
涼太くんは断りきれずに無理やり連れ込まれる。
そのまま今日シェアハウスを出ていくために荷物の準備を再開した。
全て準備を終えると
親友の真琴に聞いてほしくて電話をかける。
出来事を全て話すと
真琴は私を泊めてくれるらしい。
急いで階段をおりる。
通話しながら腫れてしまった目をめがねで隠しておりると
すると後ろから
酔ったまりかの声が聞こえる。
涼太くんの声も聞こえた。
涼太くんが階段をおりてくる。
よけるひまも、スペースもなくて固まっていると
手紙をおいて
声を無視して家をでていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。