第5話

朝食
11,470
2020/05/04 05:27
あなた

流石……美味い………

不死川 緋翠ひすい
おとーさん、りょーり、じょーず!!
不死川実弥
不死川実弥
おーおー。ったりめェだろォ
魚やら米やら味噌汁やら……。

店に出せるんじゃないかと思う程に美味な料理が、机の上に並べられている。
私は、どちらかと言えば洋食より和食派。

それは実弥さんも同じで。
そういう所も、私達って合ってるのかなぁって、度々思う。
あなた

ほら、ひーちゃん。お口開けてー。

不死川 緋翠ひすい
あー。
実弥さんがひーちゃん用に骨を抜いてくれた魚を、ひーちゃんに食べさせてやる。
すると、ニパッ っと笑って、
不死川 緋翠ひすい
おいしー!!
と、笑顔で答えるひーちゃん。

……娘が可愛い。可愛すぎて辛い。
ふと、横を見ると。
何か言いたげな実弥さんがこちらを見ていた。
あなた

……?? どうかした??

不死川実弥
不死川実弥
……いや、お前に初めてアーンってしてもらった時……
あなた

………あぁ…ブフッ‪w‪w

あれか……マイマミーが何故か私の弁当にゴーヤを入れてて。
そんで実弥さんがゴーヤ食えるって聞いて……


私の超神速アーンをお見舞したやつだ。
凄い噎せてて笑った覚えがある。
あなた

あ、もしかしてもっかいあの神速アーンお見舞して欲しいとか???‪

不死川実弥
不死川実弥
んなわけねぇだろォ!! 俺は神速じゃなくて普通のを………
不死川実弥
不死川実弥
………
そこまで言って、口が止まる実弥さん。
少し耳が赤くなっているのが分かる。
不死川 緋翠ひすい
おかーさ、おとーさんにも、あーん!!
沈黙を破ったのはひーちゃん。

もうこの子強い。強すぎる、色々。
あなた

じゃあ実弥ちゃん

不死川実弥
不死川実弥
死にてぇのかお前
あなた

ハイハイすみませんねぇ。

あなた

………実弥

不死川実弥
不死川実弥
あ…?
あなた

………さんッッ!! 口開けて、ほら!!

不死川実弥
不死川実弥
え、お、おぅ…………あ。
そうして、実弥さんの口に魚を放り込む。

神速じゃなく、普通に食べさせたげたよ。偉いよな。私。
不死川実弥
不死川実弥
………なァ、あなた。さっき……
あなた

んぎゃァァァァァァァぉぉぉぉッッッッ

不死川実弥
不死川実弥
は? どうしたお前…
あなた

急に腹が痛くなったァァァッッぬぉぉぉッッッッッッ

不死川実弥
不死川実弥
………はぁ。じゃあもうお前は食って寝とけェ。
あなた

そうさせて頂きますッッッッッッッッ

不死川 緋翠ひすい
おかーさ、おなかいたい?
あなた

そうなんだよッッッッ………
なんか急にお腹が痛くなってねぇ……?!

不死川 緋翠ひすい
いたい、いたいの、とんでけ!!
2人
…………可愛い…
あなた

じゃあ寝てきますわぁぁッッッッッッッッ

早足で寝室へ向かう。
そして布団にくるまって。
あなた

………呼び捨ては……やっぱ無理だッッッ

そう1人、呟いた。














不死川実弥
不死川実弥
………誤魔化し方が大袈裟過ぎんだよ……阿呆かあいつ……

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