スマ〇ラされた後、なんやかんやで家の前まで戻って来た。
結構大変だったんだぜ。本当に。
……玄関の…ドアの取っ手をグイッと引っ張る。
が、なんということでしょう。
鍵が閉まっているではありませんか。
ピピピピピピピピピピピピ ガチャッ ピピピンポーンッッ!!!!!!
私を見ては、呆れた目でこちらを見る実弥。
……え、何で呆れられてんの。意味がわからん。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
私の言葉を遮るように、実弥の手で口を塞がれる。
急にとんでもない事を言い出す実弥に、慌ててストッパーを掛ける。
oh......。
完全に実弥のペースに飲み込まれてる…。
てか実弥の口角が凄い上がってるのは何で??
やめて?? うん。切実に。
どうやら、本当に反省してるらしい。
まぁ……うん。自分の嫁を大空へ吹っ飛ばす男なんて、聞いたことないわな。
……いや、人を吹っ飛ばす時点でもうおかしいんだけどさ。
……消毒液め。痛てぇじゃねぇかこの野郎。
はっ……でもこの青桐様…いや不死川様を舐めてもらっちゃァ困る。
こんなん、ちょちょいのちょい………
ピトッ
そして数分間、私の叫び声が響き渡って。
……その後、実弥が抱きしめてくれました。
加減されてたので傷が痛むことも無かったです。
ははは……。
…恥ずかしかった。
……だってさ。
普段、実弥が言わないような事を言い出すのだから。
変にドキドキしちまったんだよぉぉ…。
……不意打ちは、卑怯だと思う。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!