家出何回目だよ〜
しらん
叶愛のベットに寝転がる
おい、ここお前ん家じゃねぇだろ
ほとんど僕の家みたいなもんでしょ〜
まぁそうだけどさ
枕に顔を埋める
はぁ…
ため息つくなって、幸せ逃げるぞ
もう逃げてるよーだ
昔と違って性格ひねくれてんなー
昔の遥馬くんはお兄ちゃんがねお兄ちゃんがねってずーっと俺に語ってたくせに
そんなん昔の話でしょ
昔はお兄ちゃんの事が好きだったんだもん…
叶愛だって僕がいなかったら寂しいくせにー
うっさいわ
そんな冗談言えんなら家に帰れよ
嫌だもんね
あんな家誰が帰るか
って言いつついつも帰ってるくせに
……。
はいはい、悪かったってそんな黙んなよ
お兄ちゃんなんか嫌いだ…
全部全部お兄ちゃんのせいだ
寝る。
その格好でねんの?
うん。
半袖短パン貸してやるからさすがに着替えろ
ありがと。
--------キリトリ線--------
おい、もうさすがに起きろって
ん〜…
俺が寝れねぇよ
それに風呂はいってこいよ
明日の朝入る…
夕飯も食べてないだろさすがに起きろ
うるさいなあ…
仕方なく目を開け体を起こす
ほら、母さんがおにぎり作ってくれたからこれだけでも食べろ
ありがと…
ラップに包まれたおにぎりを受け取りラップを取る
そして人かじりする
風呂は明日の朝でいいんだな
うん。
明日の朝ちゃんと起きろよ
明日休みだし別にいいじゃん
はぁ…明日俺も行ってやるから家に帰れよ
わかった…
ほら、もっと端寄れ
ベットの端によりおにぎりをまた食べ始める
その隣で叶愛が寝っ転がる
今回はなんで家出したの?
…お兄ちゃんなんか刺された時死んだ方が良かったって言ってビンタされた
だから頬が赤かったわけね
お父さんもお母さんもお兄ちゃんしか見てない…
でも、家族に死んだ方が良かったなんて言うのは間違ってると思うぞ
僕もそれは反省してる…
でも、叩かなくたって…
まぁそうだな
でも、遥馬と同じでお父さんも疲れて頭がちゃんと回ってないからじゃない?
昔から親は泣いたって慰めてくれなかった。
で、代わりにお兄さんが慰めてくれてたんだろ?
うん…
まず、遥馬は親の前で泣いたか?
…泣いてない。
お兄ちゃんがいっつも気づいて部屋に入ってくるんだもん…
そうなんだ、いいね兄弟って
兄弟って言っても1年も一緒に居なかったよ。
よし決めた
何を
テスト終わったらすぐに夏休みだろ?
夏休みにお前のお兄さん探しに行くぞ!
は?
コイツは何言ってるんだ
見つかるわけないだろ。
それにもう死んでるかもしれないのに
きっともうどこかで死んでるよ。
探さなくたって…
死んでいたら死んだ原因も
見つかんないよ…
でも、このままだったら遥馬の家族どんどん疲れていくよ。
…わかった。探しに行く
じゃぁそのためには赤点にならないようにしないとね
--------キリトリ線--------
ほら、入れよ。
…喧嘩して気兼ねなく入れる方がすごいだろッ
音をたてないようにそーっとドアを開ける
なるべく静かに家に入ったのに叶愛が
おじゃましまーす!
お、おいッ
リビングの方からお父さんが出てくる
あぁ…帰ってきたんだね。
叶愛くんも久しぶり
お久しぶりです
遥馬、お腹空いただろ
…うん。
お父さんに着いていってリビングに行くと
食卓テーブルに何年も作って居なかったカレイの煮付けが置いてあった
…これ。
よく見るとお父さんの目が赤い
…何年ぶりかに作ったから味変かもしれないけど許してね
俺、お母さんの所行ってくるから
う、うん…
丁寧にラップされたカレイの煮付け
きっと、僕のためだけに作ってくれたんだ
悪い…ことしたな…
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