第6話

危なっかしい女
2,125
2021/01/03 17:46



ピピピッピピピッ♪



馬鹿みたいに鳴り響くアラーム
わたし
わたし
……やば。



時計を見ると9時。



大幅に遅刻。なんならもう休んでええんとちゃう?


そんな事を思いながらも制服に着替え手櫛で髪を整え







わたし
わたし
行ってきます。



誰も居ないのに。








学校に着くや否や、体育館が騒がしい
わたし
わたし
1限目から体育か…お疲れさんやな


校舎へ向かい、靴を履き替える

わたし
わたし
今日めっちゃ静か…


静か過ぎて気持ち悪いねんけど…


他のクラスを見ても空っぽ。
なんでなん?

あっ、もしかして体育館で集まりとか…?




自分のクラスの前に立ち見てみるがやっぱ誰もおらん



ガッ
わたし
わたし
いッ…たぁ……

教室のドアを開けようとしたら爪がガッてなった


あー、血が……

てか、なんなんッ鍵ぐらい開けとけや!


仕方なく保健室へ


わたし
わたし
失礼し……ッて…あっ、開かんッ



なんで開かへんの…?






意地悪にも程があるやろ…

死にたい欲上昇
わたし
わたし
地味に痛いなぁ

割れた爪を見てると



『保健室せんせーおらんよ』
わたし
わたし
へ…?
後ろを向くと背の高い男


『あ"っ…こん前の危なっかしい女!』





こん前…?

危なっかしい女ってなんなん


てか、あつm『ツムにそっくりって思ったやろ』
わたし
わたし
つむ?


『自分と同クラの宮侑や』


え。なんでコイツ分かったん…?

そう言えばこん前下に居った奴か
わたし
わたし
あ〜…双子くんやったな。そう言えば


『なんやねん、その興味ないわ〜みたいな顔』
わたし
わたし
いや、興味無いし……

『ほな、なんで学校来てんの?』
わたし
わたし
え。そんなん学校やから…やろ?


『なんやねん、その首の角度ッ!』
わたし
わたし
は?てか、学校来るんは普通やろ。
学校なんやし…


『何部なん?制服やし、文芸部とか?』


わたし
わたし
入っとらん…


『は?尚更なんで学校来とん…』

わたし
わたし
え"ッ…学校来ちゃあかんの?


なんなん。この会話意味無いやろ。

宮治
宮治
てか、名乗っとらんかったな。
俺宮治
わたし
わたし
唐突に自己紹介すな。
宮治
宮治
別にええやろ!自分は?
わたし
わたし
黒羽あなたです…
宮治
宮治
んならあなたでええな



バレー部って初対面で呼び捨てにする奴多ない?



侑くんもこんな感じやったな……


いや、アイツはもっと酷かったわ



自己紹介終わったすぐに___________
宮侑
宮侑
黒羽あなたゆーんやな!!
わたし
わたし
うるさい。
宮侑
宮侑
あなた!
宮侑
宮侑
聞いとんのか!あなた!
宮侑
宮侑
なぁーなぁーあなた〜
わたし
わたし
そろそろ黙らんと一生喋らん
宮侑
宮侑
・・・。








てな感じでほんまにうるさかった



宮治
宮治
うわっ!爪!


治くんが私の指に気付いたみたい
宮治
宮治
痛ないん?!
わたし
わたし
まぁ、少し
宮治
宮治
とりあえず、体育館に救急箱あるからそこで手当てしよか
わたし
わたし
別にええよ。



たかが爪が割れただけやし。

なんなら痛みも少しずつ慣れてきた


宮治
宮治
絶対痛いやん…なんなら見てるだけでも痛なるから手当てさせろや。


いや、こいつ強引やな


わたし
わたし
別ええのに。
宮治
宮治
黙って着いてこんかい
わたし
わたし
はいはい




めんどい奴に捕まってもうたな。







ん?てか、なんで体育館に救急箱あんの?

てか、何でこいつジャージなん?






あれ?なんか可笑しない?



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