ある昼下がり
昼食とおやつの間の時間
今日は天気が悪く、近くで雷が鳴る
と、チェスの決着がついたとき、執事のたっつんは残念そうに叫んで椅子から立ち上がる
と、たっつんは私を得意にする
で、私はそれにのる
私は執事のたっつんとよく遊ぶ
たっつんは性格が明るいからよくのってくれるし、面倒見がいいからよく一緒にゲームであそんでくれるの!
私、友達がいないんだよねぇ
お父様のお友達の歳が近い子供がよく来るんだけど、ちょっとしたら来なくなっちゃうんだよね
たっつんの眼帯が怖いのかな?w
よくたっつんのほう見て震えてたりしてるの
私が見る時はよく笑ってるんだけどね
2人の笑いが収まりかけたとき、たっつんは椅子から机の横に立ち、パンッと1回手を叩く
と、勉強をしたくない私はドアに体を向けようとしたたっつんに向かい、焦って言う
ドキドキ
ちょっと顔をしかめながらこっちを見つめてくる
と、疑うようにに聞いてくる
すかさず私は引き止める
ドキドキ
やらないって嘘バレた…?
セーフ!!
思わず立ち上がってしまった
と、言いながら再び椅子に着く
私は席を立ち、部屋のビューローへ向かう
ビューローの引き出しの中から箱を持ち出し、席へ向かう
これは私の婚約者のエヴァン様に教えて貰ったの
教えて貰ってて良かったー!
と、たっつんは見るなり首を傾げる
ビクッ
え、何?
声低いしジトっとこっちを見つめる
何かたっつん
怖い
突然たっつんはガタッと椅子を音立てて立ち上がり、ペコッと頭を下げた
声のトーンはいつも通りに戻っていた
私は、たっつんがこちらを振り返り、ポソッと何か言ったのを気づかなかった
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数日後
私は遠くの領地にいるお父様からの定期報告の手紙を受け取った
その手紙に書かれていたことは、とても信じられない事だった
手紙を握りしめて部屋のドアを開ける
たっつんはちょうどドアをの前にいた
たっつんはいきなりにこっと笑った
たっつんがにこにこしてる意味が分からなくて聞く
たっつんはにこにこ微笑んでいた
驚いた私はたっつんに肩をポンと押され、ふらついて数歩下がったところで部屋に入れられてドアを閉められた
たっつんが、こっちを見つめながら続ける
たっつんが怯えて身動きがとれない私の首に手を伸ばす
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。