先生『転校生の関愛子さんです』
関愛子『関愛子です……よろしくお願いします』
先生『仲良くして上げてくださいね』
関愛子(ふふふ……パッと見、私はあの子が大嫌い…嫌い、嫌い……大の嫌い)
関愛子『よろしく……お願いします』
関愛子『よ……よろしくね))エヘヘ』
関愛子(やっぱり私が無理な子……可哀想…出来損ない)
関愛子(嗚呼、大嫌い。その笑顔……壊したい)
キーンコーンカーンコーン
八尋寧々『関…愛子ちゃんだっけ?よろしくね))ニコニコ』
関愛子『うん、よろしく……ね))ニコ』
関愛子(なんでだろう…この子の笑顔は嫌いじゃない)
関愛子(そうか、私はあの子の笑顔だけ大嫌いなのか)
私は関愛子ちゃんとどんどん仲良くなっていった
でも
そうじゃなかったみたい
関愛子ちゃんとはよく話して
よく笑って
よく遊んだ
お泊まりだってした
私には親友第三号が出来た
一号は’’あの子’’、二号は寧々ちゃん
あの子も寧々ちゃんも認めてくれた
勿論、関愛子ちゃんもね
号って言い方……良くないかもだけど
私達は硬い鎖という絆で繋がっていた
私は友達は沢山居ても親友は少なかった
関愛子ちゃんもよく笑ってくれた
でももうそれも終わった
硬い鎖で繋がっていた絆がガチャンと音を立てて壊れた
’’修復不可能’’
八尋寧々『触らないでっ!!…親友とか言ってたこと、遊んでたこと、愛子ちゃんを虐めてたこと、全部っ!あんたの全部が嫌いになったの!!もう忘れて、私はあんたと何の関係もない、赤の他人になるの、ねぇ、もう私をここから出してよ、疲れちゃった、裏切られてっ傷付いてっ……あんたなんか消えちゃえ!!!』
またこの夢……
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よく口ずさむ
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感情は亡くしても
残ってるものはある
それは
’’後悔’’
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。