金井side
俺は最寄りの駅を歩いている。
角を曲がって俺の家が見えてきた時やった。
??「金井くん!」
そう言いながら俺の体を色々触ってくる女。
腕や胸など触ってくる。やたらと。
散々触った後にキスをされ、最後にこう言った。
??「また来るね。その時は家に入れてよ?」
??「もし、家に入れなかったどうなるか
分かってるよね??」
そう言って、またキスをされる。
深いキス。俺はジャニーズになってから…
いや、ジャニーズになる前までも
深いキスとかやったことないから
変な汗が出る。
避けたくても、避けれない。
俺が息継ぎしようとすればするほど
深くなっていくキス。
あれ、これどうすればええん…?
誰か、誰か、助けて…。
よかった、夢や。
いつの間にか弟組も車に乗っており、
メンバー全員が車に乗っていた。
変な汗がダラダラと顔と体を流れる。
この夢が現実にならなければええけどな…。
助手席に座っている望が俺の方を向いた。
背中を優しく撫でてくれてる崇裕。
そうなんです。
俺よく、正夢を見るんです。
スタジオ着いて楽屋へと向かう。
楽屋に着くと各々定位置にカバンを置いて
置き終わったら自然と俺の周りに集まるメンバー。
りゅせの合図で皆が聞く体制に入る。
そーっと右側には崇裕が座って、
左側には大毅が座った。
それからいつもの楽屋の雰囲気へと戻り
途中でスタッフさんが衣装を置きに来たりも。
用意が早い兄組+俺は先に衣装に着替える。
弟組、まぁ言うても大毅と望は兄弟喧嘩中。
可愛い喧嘩やけど。
あれや、よくラジオで聞くヤツ。
さてと、止めに行くか。
衣装を確認して、2人が騒いでいる所に
行こうとすると
智洋が止めに入った。
…でも、ちょっと圧がね?2人の。
ほら、智洋引いてるやん笑
何の駆け引きなのか気になったので
たまたま近くに居たりゅせに聞くことにした。
なんや、恥ずいやん。
俺はりゅせが座っていたソファに腰掛けた。
隣のりゅせは
独り占めできる〜って言って
俺の膝で寝ようとしてる。
腰にりゅせの腕が回ってきた。
これはりゅせが甘えたいサイン。
俺は頭を撫でてやると、
嬉しそうに顔を胸に埋めてくる。
可愛いやつ。
更に腰に回っているりゅせの腕が強くなった。
なんだかんだ言って、
大毅も甘えてくるようになったな〜。
なんか嬉しいわ笑笑
いや、それかあえて乗っているだけなのか?
まぁ、どっちでもええけど。
デビュー当時の初々しい大毅が
今この光景を見たらどう思うんやろ。笑
スタッフさん
「失礼します!ペアここに書いてありますので確認しておいて下さい。」
りゅせがぬくぬくと起き上がり背伸びをして
着替え始めた。
りゅせが着替え終わったのを確認して
皆で撮影が行われるスタジオに向かった。
俺の右側には大毅が居て、左側には望。
後ろにはりゅせ。
嫉妬深い望が吠えました。
いやもう、犬やん。
思うがままに頭を撫でてやると
効果音がつきそうなくらいに一気に顔が明るくなる望。
まだ廊下なのに、いかにも俺ららしい。
崇裕がスタジオの扉を開けて
皆で入っていく。
うっしゃゃゃ!!
頑張りますか!!
今考えれば、この時からやったと思う。
悪魔のカウントダウンが
恐怖のカウントダウンが
知らぬ間に始まっていた。
「ストーカー」という見えない壁と
戦うカウントダウン
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。