第105話
誰にも言えない秘密を今から言おうか
濵田side
楽屋に着くや否や、あなたが話があると
言った。
朝からというもの、今日のあなたはいつもと
違う。
携帯の電源が切れたなんて嘘。
本当はわざと電源を切ったのだろう。
あなたがソファーに座り、両隣に俺と照史。
机を挟んで正面の椅子に淳太、神ちゃん
座らず近くに立っている、望と流星。
そっからあなたは静かにポツポツと話した。
今日の朝なぜマネージャーからの連絡を
返信しなかったのか。
さっき楽屋で非通知ときた電話の相手が誰なのか。
次から次へとあなたが話す内容は
あまりにも酷かった。
そりゃ、震えたりもするわ。
でも、1番この楽屋が凍りついたのはこの先。
俺はこの一言で分かったことがあった。
このストーカーは、「狂ってる」
ただ単に、あなたの彼女やから〜!
だけじゃなく、あなたのあらゆる事を
知りたくて知りたくてたまらない。
そう言っているようにも聞こえた。
でも、流石に19:00のやつは行かせれんへん。
かと言って、俺らが無意味に動くと
誰かが傷つく。
そうあなたが言ったので
あなたの案に全員が耳を傾ける。
あなたの案を聞き終わったあと、
淳太を中心として動き出した。
そう言って、あなたは荷物をまとめ始めた。
誰かが俺の肩を叩いた。後ろを見れば、
いつもよりも真剣な顔で俺に聞いてくるしげ。
wセンターとして、なんでも知りたい。
俺にとってダンス面での相方は、あなたやから。と。
しげの真剣な顔を見れば嘘やないって事ぐらい
分かる。
俺はしげにあなたを守るにたって注意することをこと細かく話した。
気が付けば俺らの周りには
あなた以外のメンバーが集まっていた。
ほとんどが
もう1人の相方やった、BOYSのアイツから
教えてもらったことだなんて
言えるわけがない。
だって今は、俺の相方は、シンメは
あなた1人やから。
あなた?
あなたは皆で、7人で守るから。
怖がらなくてええから。
大丈夫やで。
あなたが出した案、成功させような。
あなたがトイレに行くと言い、
ついこの前までは小さかった背中が
いつしか大きくなった背中に
俺は見守りながら心の中で言った。