第65話

リモート出演になりそうです②
2,010
2020/05/19 13:25
濵田side
あれから何分経ったやろう…。
今もまだあなたの部屋は慌しい。
早くあなたに会いたい。
早くあなたに触れたい。
苦しかったよなって頭を撫でてあげたい。
中間淳太
中間淳太
濵ちゃん!!
小瀧望
小瀧望
あなたは!?
濵田崇裕
濵田崇裕
まだ…まだやねん。
望と淳太が来て、あなたの病室を見た。
中間淳太
中間淳太
濵ちゃんが来た時、どんな感じやった?
濵田崇裕
濵田崇裕
ベットに小さくうずくまって
ベッドの手持ちのところを力いっぱい
握ってた。
俺も手を握ったらめっちゃ強く握り返して…。
中間淳太
中間淳太
…そか。
小瀧望
小瀧望
あなた…。
医師
「お待たせしました。もう大丈夫です。
あなたさんが目を覚ましたらお呼びください。」
中間淳太
中間淳太
ありがとうございます。
濵田崇裕
濵田崇裕
ありがとうございます。
先生と看護師があなたの部屋から出るのと
すれ違うように俺らは急いであなたの部屋入る。
小瀧望
小瀧望
あなた…。
目に入ったのは
腕には何本もの点滴のチューブと口には酸素マスクをつけて寝ているあなたの姿。

過呼吸と喘息の発作でこんなにも苦しむあなたを見て
心が痛くなった。
濵田崇裕
濵田崇裕
よう頑張ったな。
俺は寝ているあなたの頭を撫でた。
中間淳太
中間淳太
濵ちゃんが来てなかったら
もっとやばいことなってたかもな…。
ありがとうな。
濵田崇裕
濵田崇裕
いや…。
俺がもうちょっと早く来てれば
良かったんよ。
小瀧望
小瀧望
それは…ちゃうよ。
濵ちゃんが来たから処置が出来た。
遅い早い関係あらへんよ。
だって今もこうやって
あなたは助かったんやから。
中間淳太
中間淳太
のんちゃんの言う通り。
濵ちゃんが来てくれたから
あなたは助かった。
多分、あなたも濵ちゃんが来てくれて
嬉しかったと思うで。
濵田崇裕
濵田崇裕
せやな…。
重岡大毅
重岡大毅
遅れた!悪ぃ!
藤井流星
藤井流星
ハァハァ
あなたは!
仕事が終わってしげと流星が来てくれた。
濵田崇裕
濵田崇裕
寝とるよ…。
重岡大毅
重岡大毅
あなた…。
藤井流星
藤井流星
想像超えたわ…。
しげと流星は荷物をあなたのベッドの
近くに置き、あなたに近寄る。
しげはあなたの手を握り、
流星は頭を撫でた。
重岡大毅
重岡大毅
なぁ濵ちゃん…。
あなたってあんまり
過呼吸出えへんよな…。
濵田崇裕
濵田崇裕
…おん。出えへん。
重岡大毅
重岡大毅
なんか気になるな…。
しげの言う通り
あなたは急に焦ったり
急に不安になったり
急に怖くなったりすると
過呼吸が起きる。
つまり今回も、あなたにとって
何かのダメージや、ショックが原因。

あなたは何を抱えてるんやろう…。
神山智洋
神山智洋
はぁはぁ。来れた〜!
桐山照史
桐山照史
遅くなった!
小瀧望
小瀧望
仕事は?
神山智洋
神山智洋
なんかスタジオが使えへんってなってな
無くなってん。
桐山照史
桐山照史
そうそう。
じゃ、あなたの病院行ける!ってなって
走ってきた。
仕事が急に無くなり、
急いで走って駆けつけて来た照史と神ちゃん
神山智洋
神山智洋
あなた〜?
俺やで〜、神ちゃんやで〜。
桐山照史
桐山照史
ぐっすりやな。
あなた〜!照史来たで〜!笑
重岡大毅
重岡大毅
よっ!親方!
桐山照史
桐山照史
親方ちゃう!
藤井流星
藤井流星
過呼吸ってしんどいよな…。
流星の一言で俺らは一気に静かになる。
あなたが寝ている周りに俺らは
椅子を持ってきて座ったり壁に寄りかかったり…。

流星が俺に気を使ったのか、
濵ちゃんあなたの隣行き?と
席を外し、望の隣に行き壁に寄りかかった。

俺は寝ているあなたの手を握った。

あなたの抱えているもの半分こしたい。
金井
金井
ピク
濵田崇裕
濵田崇裕
っ!あなた!
微かに手がピクっと反応した。
俺の声に壁に寄りかかってたメンバーも
ベッドのの方に近付く。
重岡大毅
重岡大毅
あなた〜?分かるか〜?
大毅やで。
金井
金井
ピク
もう一度あなたの手が反応した。


すると
ゆっくりゆっくりあなたの目が開く。
濵田崇裕
濵田崇裕
分かる?
金井
金井
崇裕…。
ゆっくりゆっくり小さく俺の名前を呼んだあなた。

酸素マスクしながらやからちょっと喋りにくそう。
桐山照史
桐山照史
先生呼ぶな。
照史がナースコールを押し先生を呼ぶ。
金井
金井
俺…、俺…。
重岡大毅
重岡大毅
発作起こしたんよ。
過呼吸も。
金井
金井
…ごめん。
重岡大毅
重岡大毅
謝ることない。
何があったん?
濵ちゃんによれば、あんまり過呼吸なんて
出えへんって言ってたで?
何抱えてるん?
金井
金井
…ごめん。
重岡大毅
重岡大毅
だから…!
濵田崇裕
濵田崇裕
しげ!
あかん。追い詰めやんといて。
あなたのペースで話聞いて欲しい。
あなたを責めやんといて。
重岡大毅
重岡大毅
…悪ぃ。
金井
金井
…後でちゃんと話すから。
重岡大毅
重岡大毅
…おう。
医師
「失礼します。起きましたね。
酸素マスク、外しますね。」
先生が入ってきて、あなたから酸素マスクが
外されその後も色々何かをやっていく先生。
どんどんあなたの顔色も良くなっていく。
医師
「ソロラジオの事なのですが…」
濵田崇裕
濵田崇裕
はい。
医師
「リモート出演なら我々は許可出せます。
ただ、あなたさん自信がスタジオに行くのは行けません。もし万が一生放送中に体調が悪くなった場合のことも考えて、我々も待機させて頂きます。」
濵田崇裕
濵田崇裕
分かりました。
あなたもそれでええ?
金井
金井
うん…。
ちょっと悔しそうなあなた。
中間淳太
中間淳太
あなた。
リモートでもあなたはラジオに
出られるんやで。
ちょっと体が言う事聞かなかっただけや。
あなたも頑張ったもんな。
水曜日に間に合うように体調管理
気を付けてたもんな。
でもなあなた。
吸入しながらでも、点滴しながらでも
あなたの大好きなラジオ出来るんやで。
ちょっと悪くなったら合図出せれば
俺らが適当に回しとく。
任しとき。
金井
金井
…ありがとう。
医師
「では私からは以上です。」
金井
金井
あの…、
部屋から出ようとした先生を
あなたが止めた。

医師
「何かありましたか?」
金井
金井
えっと…。その…。
神山智洋
神山智洋
言いたいことあったら
言ってええんやで?
金井
金井
俺、退院出来るの延びますか?
こんな大きい発作出てもうて…。
でも仕事したいです。
延びますか?俺の退院日。
深刻な顔をして先生に聞くあなた。

きっと過呼吸を起こしたのは
退院した次からのあなたの仕事の穴埋めに
不安だったから。
誰かが俺抜きでもいいと言わないだろうか。
誰かがやっぱり白色入らないよと言わないだろうか。
あくまで憶測やけど、あなたはそう思ったと思う。
この間のスタッフさんの声がプレッシャー
になったんやろう。
医師
「延びないように我々も頑張ります。
あなたも頑張りましょう。」


“なんとも言えない。”

きっとそういうこと。
俺アホやけど、そういうことはよく分かる。
金井
金井
分かりました。
ありがとうございます。
先生が部屋から出て行く。
そして…
金井
金井
話すわ。
お待たせ、大毅。笑
重岡大毅
重岡大毅
いや…。ごめん。
金井
金井
ええんよ。
崇裕は分かってるんちゃう?
俺が先生に延期か聞いた時、
思ったとちゃうんかな。
藤井流星
藤井流星
何思ったん?
濵田崇裕
濵田崇裕
いや、プレッシャーちゃうかなって。
小瀧望
小瀧望
プレッシャー?
濵田崇裕
濵田崇裕
…おん。
あなたが入院する間俺らで、
あなたの仕事も頑張る訳やん。
つまりその期間は俺らは一定期間の7人ってなる。
無事に退院してやっとあなたの大好きな
仕事ができると思ったら
スタッフさんとかに
7人の方が良かったのに、
虹に白色はいらないのにとか
言われるんちゃうかって、
不安になったんちゃうかなって。
重岡大毅
重岡大毅
…スタッフの言葉か。
そうか。
あの時しげも居たもんな。
いや、しげがやめろって止めたんよな。
桐山照史
桐山照史
んっ?なんのこと。
ってかなんであなたがそんなことで
不安になるん?
中間淳太
中間淳太
ちゃんと説明して。
金井
金井
…崇裕。
濵田崇裕
濵田崇裕
んっ?
金井
金井
崇裕から言って。
俺、ちょっと…。
濵田崇裕
濵田崇裕
おん。分かった。
辛かったら言うんやで。
重岡大毅
重岡大毅
俺、隣に居とくわ。
しげがあなたの隣に居き
優しく背中を撫でる。
濵田崇裕
濵田崇裕
雑誌の撮影の時な。
スタッフさん達が、あなたの悪口
言っててん。
神山智洋
神山智洋
どんな?
濵田崇裕
濵田崇裕
持病持ちがジャニーズってって。
俺らに迷惑かけてるって知らんのかなって。
小瀧望
小瀧望
なんやねんそいつ。
藤井流星
藤井流星
持病持ちとか関係ないやろ。
桐山照史
桐山照史
そうやで。
俺らはあなたが大好きやから。
持病持ちだから嫌いとかそんなん無いで。
もし同じ事言われたら、
俺が否定する。その人を。
間違ってるって。
俺らはあなたが居て虹が出来る。
あなたも忘れんな。
金井
金井
ありがとうな。
しげに背中を撫でてもらってるあなた。
少しだけ笑顔が見えた。

相棒として、メンバーとして、男として。

俺はあなたの笑顔を守る。
Jrの頃からの誓いが、今も胸を強くした。

この思いは忘れちゃいけない。
強く胸に抱いた。

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