第195話

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2020/11/06 10:46
中間side
あなたの家に先回りして着いてたから
約15分が経った頃に丁度あなたの姿が見えた。
小瀧望
小瀧望
あなたっ!!
あなた大好きのんちゃんが直ぐにあなたに駆け寄って
優しくのんちゃんはそのままあなたの体を抱きしめた。
見間違いではないと思うけど
一瞬あなたはのんちゃんに抱き着かれた時
ちょっとビクッと怯えたような様子を伺えた。
神山智洋
神山智洋
…あなた発作っ
金井
金井
……あぁ〜。大丈夫。
重岡大毅
重岡大毅
ちょっと待てって。
のんちゃんの体を離して歩こうとするあなたを
しげがあなたの腕をとって止めさせた。
金井
金井
……離してっ。
重岡大毅
重岡大毅
……なんならさっき見てた紙見して。
金井
金井
……なんで大毅に見せなあかんねん。
重岡大毅
重岡大毅
…当たり前や。メンバーやから。
金井
金井
…メンバーやから全部
言わなあかんの?
濵田崇裕
濵田崇裕
……あなた?
金井
金井
メンバーやから全部知ってて当たり前。
メンバーやから教えてくれて当たり前。
メンバーやから……っ。
最後の言葉だけあなたは声を震わせていた。
最後の言葉に何かを抱えている。
でもその何かをあなたは教えてくれる訳やない。

「メンバー」やから知ってる。
あなたの性格。
あなたはここでは何があっても言わへん。
強いて言うならヒントくらいや。
濵田崇裕
濵田崇裕
……メンバーやから何?
優しく怯えないように恐る恐る近付いて
あなたの頭を撫でる濵ちゃん。
桐山照史
桐山照史
あなた。
もう甘えてええんやで?
素直になり?
金井
金井
………ハァハァハァ
濵田崇裕
濵田崇裕
っあかん!!!
あなたの体が傾いたと思ったら
そのまま濵ちゃんの胸に飛び込む感じで倒れて
濵ちゃんは受け止めたものの濵ちゃんも
ゆっくり床に座る形になってしまった。
金井
金井
ハァハァハァハァハァハァ
濵田崇裕
濵田崇裕
…大丈夫大丈夫。
大丈夫やで。
辛いなぁ〜?もう楽になるからな〜?
こんな時でも冷静にあなたの対応ができる
濵ちゃんがホンマに凄いと思うし
濵ちゃんにしか出来ないことやなって
改めて思った。

濵ちゃんはそのままの体勢で
あなたの頭を撫でたり背中を摩ったりして
あなたが落ち着くのを待っていた。

………がなかなかそんな簡単に収まらなかった。
金井
金井
…ハァハァハァハァハァ
もぅ…ハァハァハァいゃ…ハァハァハァ
重岡大毅
重岡大毅
………あなた。
濵田崇裕
濵田崇裕
せやな〜?もう嫌よな〜?
……心のモヤモヤ話してくれたら
楽になるで?
金井
金井
ハァハァハァハァ…んーん!ハァハァハァ
濵田崇裕
濵田崇裕
はいはいはい笑笑
嫌やったな?笑ごめんごめん笑
流石にここで何時間に居る事は出来ない。
ドアは自動やから人が来る度に開くため
あなたの体調がもっと悪化してしまう。
藤井流星
藤井流星
…濵ちゃん。
ここマンションっちゃマンションやけど
まだエントランスやから
あなたの部屋入った方がええんちゃう?
流星も同じことを思ってたらしく
流星は濵ちゃんのそばに行ってそう言った。
濵田崇裕
濵田崇裕
…せやな。
あなた〜?お呼びかいちょっと動くで?
金井
金井
ハァハァハァハァ…ん。ハァハァハァハァ…。
濵田崇裕
濵田崇裕
……淳太〜!
俺のカバンから鍵取ってくれへん?
ごめんな〜?
中間淳太
中間淳太
はいよ〜。
濵ちゃんがあなたを受け止めるために
投げ捨てられたカバンを拾って
あなたの家の鍵を出す。

俺ら兄組はあなたの家の鍵を持っているから
こんなん当たり前やけどのんちゃん達は
ちょっと呆然していた。

あなたの部屋の鍵を鍵穴にかけドアを開けた。
中間淳太
中間淳太
開けたで。
先に濵ちゃんとあなた連れてこか。
濵田崇裕
濵田崇裕
ありがとうな?
あなた〜。部屋行くで〜。
金井
金井
ハァハァハァハァ…んんっ。ハァハァハァ
濵田崇裕
濵田崇裕
大丈夫大丈夫…。
あなたを姫抱きにして運ぶ濵ちゃんを先頭に
俺らも続いてマンションの中に入った。
エレベーターも運良く下に着いており
俺らは飛び乗った。
金井
金井
…やっハァハァハァハァハァやっハァハァハァハァ
濵田崇裕
濵田崇裕
ちょっ、あなた!
全員がエレベーターに乗って扉が閉まった瞬間
濵ちゃんの腕の中で突然あなたがバタバタと暴れだして
濵ちゃんはゆっくり床に座った。
エレベーターはーちょっと狭かったが
それでもちょっと余裕があった。
濵田崇裕
濵田崇裕
大丈夫大丈夫。
何も怖ないで〜?
金井
金井
やっハァハァハァハァハァ…ハァハァハァハァ
するといきなりあなたは濵ちゃんの腕から抜けて
隅っこに移動した。
端にはしげと照史が立っていたが2人とも
あなたが入れるように隙間を開けて
ちじこまって三角座りしているあなたの背中を
撫でていた。
桐山照史
桐山照史
どうしたどうした〜?
重岡大毅
重岡大毅
…辛いなぁ?
金井
金井
ハァハァハァハァハァ…ごめっハァハァハァハァなさい。
重岡大毅
重岡大毅
…何もしてないやろ?
あなたは謝らんで?
しげの言ったことは事実なのに
それでもあなたは過呼吸になりながらも謝り続けた。

俺らも見たことがない状態にアワアワしていると
エレベーターがあなたの家がある階にようやく着いた。
桐山照史
桐山照史
あなた〜。着いたで〜?
濵ちゃんは1番最初にエレベーターを出て
あなたの家にすぐに向かった。
代わりにガタイのいい照史があなたを
抱えてエレベーターを出た。

あなたは照史より身長がでかいから
頭1個分以上飛び出てる。
その飛び出ている頭をしげが優しく撫でていた。
小瀧望
小瀧望
……あなたっ。
神山智洋
神山智洋
のんちゃん大丈夫やで。
あなたはちょっとびっくりしてる
だけやから。
のんちゃんものんちゃんで見たことがない
あなたに驚いてしまっていた。

神ちゃんが対応してくれてるけど
俺はこんな時なにをしてあげればいいか
分からなかった。

最年長なのに…。
こういう時だけ頭が悪いねん。

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