金井side
朝、今日もメンバー仕事。
昨日の女は何やったんやろうか。
とりあえず、用意をするため起きる。
携帯を見れば非通知の番号が何件か。
マネージャーかな。と思ったけど
昨日のこともあるからあえて
折り返ししないようにした。
一通り用意が出来た。
いつもやったら、早めに下に行くんやけど
今日はそうは行かない。
マネージャーに家に着いたら連絡してとメールし
ソファーに腰かけた。
しばらくすると、ポケットに入っていた携帯が
震え、液晶画面を見てみると崇裕からやった。
〜メール〜
なんで崇裕は分かるんやろうか。
疑問を持ちながらマンションのフロントへと
向かう。
目の前には大きな車が1台停まっていた。
その車の扉を開け、いつものように
崇裕の隣に座る。
マネージャー
「嘘つけ。あなた、楽屋で事情聴取するから。」
マネージャー
「いや、いないと思う。本来なら事務所に行って話す内容だけど、お前嫌だろ?」
崇裕ってさ凄いよな。
なんでもお見通し。
俺の返事を待つように、3人が俺を見る。
それから弟組も迎えに行って今日の仕事場へと
向かった。
楽屋につくや否や、俺は椅子にカバンを下ろし
マネージャーが座っている目の前の席に
腰を下ろす。
マネージャー
「とりあえず、昨日のことが撮られた。
早速今度の金曜日に載るらしい。」
マネージャー
「何があったの。夜。」
智洋のストーカー発言に一気に静まり返る楽屋。
泣いている望を抱き寄せ、慰める。
マネージャー
「ストーカーの可能性が高いってことを伝えとく。」
マネージャー
「後、住みがバレてるからホテル暮らしになるかも。」
マネージャー
「じゃ、仕事終わったら荷物まとめしておいて。」
仕事は収録だけ。
でも2本取りやから簡単には帰れない。
やっと今日の仕事が終わって楽屋に戻り
私服に着替え、荷物をまとめる。
皆と同じタイミングで楽屋を出て
マネージャーの車を待つ。
車が来て、家の順番で座っていく。
俺は勿論、崇裕の隣。
何故か分からないけどちょっとだけ
安心してる俺がいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。