ピンポーン
自分の気持ちを落ち着かせるためにベットにうつ伏せに横たわっていると家のチャイムが鳴った
お母さんが誰かと話している
母>>あなたなら部屋にいると思うわ
来客>>うぃ~行ってみる
ん?誰だろ?
気になって部屋の扉を開けようとしたと同時に、私ぢゃない誰かに扉を開けられ、私の勢いゎ行き場を失いそのまま扉を開けた誰かに抱きついてしまった
山下くんの言葉に今の状況をやっと思い出し、急に恥ずかしくなって急いで山下くんから離れた
山下くんのお母さんゎ女手一つで山下くんを育ててきた
IT関係のお仕事らしく海外出張も多く、その度に山下くんゎ親同士が仲がいいため、こうしてうちで面倒を見ていた
長い時だと3ヶ月
普段から帰りも遅く休みもあまりないみたいで、山下くんゎお母さんとの思い出がほとんどないみたい
なんか山下くん、いつもと様子が違う・・・?
またくしゃくしゃ頭を撫でる
ねぇ?山下くんのそーゆーとこ、ほんとにダメだと思うよ?
こんなんされたら私ぢゃなくても山下くんのこと、好きになっちゃうよ
あぁー、せっかく落ち着いてきたとこなのに、また顔が熱いです
智久、あなたのせいです
智久・・・
ボッ///
声に出してないのに、こんなに照れるなんて
火照った私の顔を見た山下くんが心配そうに私のほっぺに手を伸ばす
今日の私、なんか、変・・・?
私が・・・?
ハッ、やばっ、私何言ってんの?!
だから、なんでそんなに優しいの・・・
なかなか口を割らない私に山下くんの口調もだんだんと荒くなる
私の両手を押さえ、詰め寄ってくる
ここで山下くんのことが好きだと言えば、私の気持ちも少しゎ楽になるのかな・・・?
でも
そんなこと、言えないよ・・・
言ったら山下くんが離れていきそうで・・・
そう思うと、また、涙が・・・
あぁ~、止まって、私の涙!
いい加減山下くんに呆れられちゃうよ~
お願いだから出てこないで!
私の思いとゎ裏腹に、大粒の涙がどんどん溢れて止まらない
違う、そんなことない
山下くんゎ最低ぢゃない
もぉ、山下くんにそんなこと思わせて、私の方が最低だよ・・・
“好きだといえば全てがくずれそうで”
“伝えたいのに胸の奥にしまった”
“いつまで見守っていればいいの”
“もうこの気持ちガマンできない”
“伝えたらもう会えなくなるの?”
“指輪が邪魔をして言えない”
遠回しだけど、言っちゃった・・・
山下くん、まだ気づいてなさそうだったけど
今ゎまともに山下くんの顔、見れません
1回お風呂で落ち着こう・・・!
あなたゎそそくさと部屋をあとにし風呂場へ向かった
--------山Pside-------------(待ってました!←あぢゅ)
俺のせいってなんだょ
俺、あなたになにしたんだょ
なんであいつ、あんなに悲しそうなんだょ
わかんねぇよ・・・
指輪ってなんだょ
俺、指輪なんかして・・・ハッ
いや、まさかね
昔から、俺が落ち込んでる時ゎ近くにいてくれて、誰よりもお節介で、ちょっと引くぐらい優しくて・・・
自分でも気づいてなかったょ・・・
俺ゎずっとあなたが好きだったみたいだな
最初ゎただ甘えたいだけだったのかもしれない
母さんがいなくて寂しい時とかに、気を紛らわすために一緒にいた
でも、いつからか違った
また、この部屋に来たいと思ってた
あなたが斗真と話してるとモヤモヤした
斗真の呼び方も気に食わなかった
あなたを独り占めしたい
初めての感情だった
俺、あなたのこと、好きだったんだ・・・
あなたゎちゃんと伝えてくれた
俺も、言わないと
あなたのことが好きだって
ちゃんと
伝えよう・・・!
でも、なんて言えばいいんだろ
今更ちゃんと伝えれるのか?
あなたのベットに横たわって一生懸命考えた
考えても考えても、伝えたいことがありすぎてまとまんねぇ
あなたのベットからゎいつものあなたの匂いがした
この匂い、落ち着くなぁ
あぁ、俺、こんなにあなたのこと好きだったんだ
改めて思わされた
あなたの匂いに包まれ、すっかり心地よくなった俺ゎそのまま眠ってしまった
----山Pside-----------end-----
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!