それから2人ゎ他愛のない話をしながら並んで歩いた
通り道の公園で山下くんが自販機を見つけ言う
小走りで自販機に向かう山下くん
どーしよ、山下くんの顔
まともに見れないかも
だんだと小さくなる山下くんの背中を見ながら
私の熱ゎ冷めるどころかどんどん高くなる
山下くんから受け取ったミルクティー
一連の流れを見ていた斗真くん
2人の会話が楽しくて、可愛くて
ほんと仲が良いんだなー
私が思わず吹き出すと、2人もつられて笑った
こんなトップアイドルの2人と笑い合えるなんて、私ってすっごく幸せ者かも・・・
そう、それだけで幸せなはず
山下くんや斗真くんに会いたくても会えない娘なんていっぱいいるのに
私ゎ毎日山下くんの顔を見て、話をして、笑って
それだけで幸せなはずなのに・・・
もっと山下くんに触れたい、近づきたい、触れられたい
なんでこんなに求めてしまうんだろう
山下くんが私のこんな気持ちを知ったら、きっと迷惑がるんだろうな・・・
今の関係が、2人にとってちょうどいいんだょね
きっと
未だに笑っている山下くんの笑顔を見て、そんな事を思い、切ない気持ちになる
自分の気持ちを抑えようとすればするほど、山下くんへの好きが止まらなくて、どうしようもなく苦しくて、勝手に涙が溢れてきた
急に泣き出した私を見て驚く2人
--------斗真side--------
あれ?あそこに立ってるのあなたぢゃん
1人かな?今日の撮影無くなったから一緒に帰るチャーンス!
静かにあなたに近寄る
なんか、モヤモヤする
山下くん、か・・・
さっきの独り言も、トモのことなんだょな
あなたゎトモのこと、すきなんだもんな
あなたに好かれてんのに、なんでこんな羨ましいことに気づかないんだょ
トモゎ鈍感すぎるょ
しばらく2人のやり取りを静かに見ていた
この2人、なんかあったな・・・?
あなたが紅茶飲めないの、俺でも知ってるし
ほんと、あなたゎトモのどこが好きなんだょ
みんなで話してる時も、笑ってる時も、あなたゎいつもトモのこと見てるから、俺があなたのこと見てるの、気づいてないでしょ?
今だって、ずっと、トモばっかり・・・
すると急にあなたの眼から涙が溢れ出す
あなた、トモのことそんなに・・・
俺なら絶対あなたのこと、泣かせないのに
辛い思い、させないのに・・・
----------------斗真side---end----
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。