第7話

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2019/07/23 05:42




一瞬だった


柔らかいものが優しく触れて



そして、離れた



山下くんの感触がまだ、残ってる




これゎ、夢・・・?






頭ん中がぐちゃぐちゃで


感情が整理できなくて




身体だけが熱くなる・・・







止まらない涙






でもこの涙ゎ、今日流してきた涙とゎ違う味がした



凄く切なくて


でも


甘くて愛おしい




山下智久
山下智久
あなた




初めて聞く、甘くて優しい声





突然すっと腕を回され、山下くんの腕の中にすっぽりと納められた




あの、山下くん?

生き地獄なのですが・・・




私の鼓動、うるさすぎて山下くんに聞こえちゃう




ドッドッドッ


ほら、ね?


心臓の音・・・


これ、私の?




それとも・・・


山下智久
山下智久
俺、あなたのこと好きだったみたい





ドッドッドッドッドッ




さっきよりも早くなる音・・・



ドキドキしてるの、私だけぢゃないんだね

ほんとに私のこと、好きでいてくれてるんだね





山下くんの気持ちが言葉以上に伝わってくる



あなた
私ゎっ・・・ウッ
山下智久
山下智久
うん
嗚咽混じりに絞り出す言葉に、山下くんゎ優しく頷く
あなた
ウッ・・・もっと
山下智久
山下智久
うん
その声がどこまでも優しくて、また涙を誘う
あなた
すきだょっ・・・!
山下智久
山下智久
うん

山下くんの腕に力が入る




止まる気配のない涙ゎ山下くんの胸を濡らしていく

あなた
ウッ・・・グスッ




この部屋の中で私の嗚咽だけが音を立てる



何も言わずに頭を撫でてくれる山下くん







どれくらい泣いてただろう


山下くんの腕の中ゎ暖かくて、気持ちよくて、時間なんてもの、そこにゎなかった





あなた
グスッ
山下智久
山下智久
あなた?もぅ泣かないで?
あなた
ごめっ・・・グスッ
山下智久
山下智久
俺が今日言ったこと覚えてる?



全部覚えてる



いろんなこと言ってくれたから、どれのことかわかんないょ



山下智久
山下智久
あなたが泣いててほっとける男いないって


慰めてくれた時の・・・


山下智久
山下智久
あれゎ、本心だったょ
あなた
山下くぅんっ・・・!
山下智久
山下智久
あなたがそんな顔して泣くから
ほっとけるわけないぢゃん



好きです




山下智久
山下智久
誰かに見られたらって思ったのもほんと
あなた
ひっ、ひどい顔ッ、してたからでしょぉ・・・グスッ
山下智久
山下智久
そこだけゎ嘘
あなた
え・・・?
山下智久
山下智久
誰にも見せたくなかった
あなたの泣き顔、独り占めしたくて




好きです






山下智久
山下智久
それと、泣き顔も可愛いけど
笑ってるほうがいぃよ?これもまぢ




・・・だぃすきです





山下くんの言葉の一つ一つに愛を感じられて


好きなんて言葉ぢゃ表しきれないくらいの好きが溢れて


抑えきれない衝動に駆られて








今度ゎ私から








山下智久
山下智久
っ?!





チュッ










キスをした・・・



山下智久
山下智久
それゎずるいょ・・・



山下くんゎ私の肩に顎をのせ窓の外に視線を向ける


あなた
あの、山下さん、目線下さい


カメラマン風に言ってからかってみる


山下智久
山下智久
無理です
あなた
ぢゃあ、と、智久、こっち向いて?



自爆説



自分で言って、自分で照れる




私ゎ自分をいぢめるのが好きなようです



山下智久
山下智久
・・・やだ
あなた
お願い・・・


こっちを向かせようと山下くんの頬に手を添え力を込める



山下智久
山下智久
やめろっ


必死に抵抗する山下選手

あなた
こっち向いてってばー


私も負けじと両手で対抗する

山下智久
山下智久
いやだ~
あなた
わっ







ドサッ






山下智久
山下智久
・・・あなた、やるねぇ
あなた
・・・?



何が起きたのかまだあまり理解が出来ない


ただ、山下くんの顔ゎ見えてる



そっか

山下くんとの攻防の末に私ゎ山下くんを押し倒すかたちになってしまったらしい





でも、こうやって見る山下くんも



かっこいぃ・・・




山下智久
山下智久
下から見るあなたも悪くないね


私たちって心が繋がってるのかな?


考えてることが同じだょ?



そんな些細なことでさえ嬉しい


山下智久
山下智久
でも俺ゎこっちのがいぃ・・・っな!



一瞬フワッと体が浮いたと思ったら、今度ゎ私が山下くんを下から見ていた





あぁ、どこから見てもかっこいぃ





触りたい


もっと近づきたい



あなた
智久・・・




智久の頬に手を伸ばす









智久の手が肩に触れる







目を、そらすことが出来ない





ゆっくりと智久の顔が近づいてくる




今日3回目のキスゎ、一番優しくて、愛おしくて、熱かった





お互いの気持ちを確かめ合うように


すれ違っていた日々を埋めるように




何度も触れてゎ離れ、また触れて






もぅ、2人の気持ちを邪魔するものゎない





ずっとこの時を待っていた



いつかゎこうしたいとずっと思っていた






山下智久
山下智久
やっと智久って呼べるようになったね
あなた
山下くんも山Pも好きだけど、今ゎ智久が一番好きだから



ほんとゎ智久って呼べる日を待ってたんだょ?




山下智久
山下智久
俺の歌ちゃんと聴いててくれてたのも、すごい、嬉しかった
あなた
山Pのファンだからね



ずっと言ってること


家族にも、私が山Pのファン第一号なんだって



智久が芸能界入ってからずっと




応援してた



山下智久
山下智久
ありがと



智久ゎ私を力いっぱい抱きしめた




幸せ・・・








智久と抱き合ったまま、私ゎ眠りに落ちた




夢なのか現実なのかも分からないほど心地よくて、安心出来て、いっそこのまま眠りから覚めなければとさえ思えた





私ゎ今凄く、幸せです






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