何故か顔を赤く染めたシキを先頭に警察署へ入っていく。
シキの顔がピクピクと歪んでいる。
多分…うざがってるんだろうな…。
私が驚いているのにお構いなく話が進んでいく。
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確かに、カバネくん1人で行かせるのは危ない…けど…
私が全ての結石を扱えるということをもし知っていたのならば私も連れていくはず。
零結石みたいに狐が扱えないものもあるはずだから…。
私の情報が漏れていないということはそれだけでかなり有利になる。
良かった…のか?
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私達が雑談をしている時"カバネくんではないカバネくん"が来た。
あぁ、狐か。
ズズズズ…
カバネくんの顔が溶けるようにして変形していく。
カバネくんの仮面を落とした…確か紺と呼ばれていただろうか?
その少女は途端に私達に襲いかかってきた。
見たところ、飯生さんが"飼っている"狐…と言ったところだろう。
シキ…それ禁句…
狐の少女は大きな炎を出した。
熱い…。雪里で育ってきたアキラと私からすると圧倒的に立場が悪い。
まぁ、私には関係ないか。
私が手を左から右へ動かすのと同時に炎は全て氷らされた。
そう一言言った後、私は狐の少女を気絶させた。
さぁ、狐の少女が持っていたトランクケースの中身を拝見しようか。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!