第6話

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2021/03/07 06:00
アキラ
アキラ
うっ……うっ…うぐ……
アキラ
アキラ
ふええ…
シキ
シキ
うるせーな。
変な声出すんじゃねーよ。
変な声…なのか?


先程から携帯で所謂「少女漫画」(私は見たことないけれど)を見ながら涙を流すアキラ。



なんか…私よりもアキラの方が女の子らしい気がする……。


なんか…悔しい……。
アキラ
アキラ
だ…だって…『はつ恋イチゴ味』の最新話やばすぎ…。
よかったぁ…誤解がとけて……。
少女漫画……読もっかな…。
シキ
シキ
アホらし
(なまえ)
あなた
ビクッ
シキ
シキ
それって人間の男と女の話だろ。
アホ……アホ………。



やっぱ見ない……。
アキラ
アキラ
関係ないよぉ!
アキラ
アキラ
シキだって人間のおとーさんの怪物のおかーさんが恋して生まれたんでしょ?
シキ
シキ
やめろや、キモチわりー!
恋……。

私達雪女子、雪男子は恋して結婚する訳じゃないからなぁ…。


そーゆーの…憧れるかも……。
アキラ
アキラ
なんでぇ?
素敵じゃん!
アキラ
アキラ
夏羽クンとあなたはわかってくれるよね!?
(なまえ)
あなた
え、えぇと…
私に振らないでよ、アキラ…!!
カバネ
カバネ
"恋"?
カバネくんはまず恋を知らなさそう…。
(なまえ)
あなた
カバネくん。恋ってわかる?
カバネ
カバネ
分からない。
だろうね…。
(なまえ)
あなた
恋かぁ…。

いいなぁ…私もしてみたい…。
でも周りに全然男の子いないし…。






……なんかアキラとシキがガン見してくるんだけど…。



き、気の所為だよね…。
カバネ
カバネ
恋して生まれた……?
ーーーーーー
夜。
ジャンケンに負けたシキとカバネの2人がジュースを買いに行った。


……私はカルピスお願いした。
アキラ
アキラ
……ねぇ、あなた?
(なまえ)
あなた
ん、どうしたの?
いつになく真剣な面持ちで私の名前を呼ぶアキラ。

大事な話なのだろうか?
アキラ
アキラ
あなたってさぁ…好きな人とか……いないんだよね…?
何を聞かれると思えば…好きな人…?
(なまえ)
あなた
いないけど…?
アキラ
アキラ
そ、そっかぁ!

な、なら良かった!
良かった…?
どういう…
ガチャ!
シキ
シキ
あなた!キツネ女が!
そこには私達に攻撃してきた…紺ちゃん?がカバネくんに担がれていた。
(なまえ)
あなた
……え?

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