ケースからはどこか、禍々しい気配がする……。
きっと相当なものが……
アキラは相当なショックを受けたようでその場に倒れる。
……アキラらしい…。
でも…こんなとこでもたもたして仲間が来れば…
ーーーーーー
そうやって煙草を吸いながら聞いてくる隠神さんは呑気なものだ…。
アキラはまだショック受けてるのね…。
アキラったら…男の癖にビビりなんだから…。
なんか、立場逆じゃない?
普通女の子の方が男の子に慰められるはずなのに…。
まぁ、アキラだししょうがないか。
アキラだし。
とられた?
そんなはずない。
だって確かに命結石の気配が…
やっぱり…?
ピルルルルル
え、なんか隠神さん電話しだしたけど…。
私が声を出そうとすると隠神さんは「静かに」と言ったように人差し指を口へと持っていく。
隠神さん…棒…。
隠神さんはスピーカーにしてない為、私達に飯生さんの声は聞こえない。
変化…!
そうか…それで…。
つまりは、カバネが取られたという命結石…。
それは隠神さんが変化させた偽物だった…ということであろう。
その証拠として、今カバネくんの口から命結石が出てきたし……。
……口から。
隠神さんかっこいい…。
隠神さんのくせに…。
て、次は隠神さんが戦うってどういう…。
隠神さんとは私達の中の誰もちゃんと対戦をしたことがない。
まだまだ隠神さんは未知だ。
まぁ、次がないのが一番嬉しいんだけどね…(苦笑)
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!