『...悩みって何ですか?』
顕嵐「もし、もしもだよ?」
顕嵐「気になってる人がいるとして」
顕嵐「あなたちゃんならどうする?」
え...?
顕嵐「あ、いや、深い意味は特になくて」
顕嵐「もしそれが初恋だった場合」
顕嵐「どうすればいいのかなって」
先輩には好きな人がいるってこと...?
そしたらきっと私に勝ち目はない...?
ショックでご飯が喉を通らなくて、
頭は真っ白で
顕嵐「え?あなたちゃん!?」
いつの間にか泣いてたみたいで
顕嵐「どうしたの!?」
頑張って涙を堪えてたつもりだったのに。
先輩は焦っているようだった。
私の涙を拭こうとしたのか、先輩の手が私の顔に触れそうになったちょうどその時
「「ガチャ」」
屋上のドアが開いた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!