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第10話

②娘①
228
2021/09/27 12:08








身体だけの関係をやめたい

なんて思わないよ。
智貴が望んだことだから。



でも、俺のわがままを聞いてくれるなら

智貴の恋人になりたい。





ずっとこのまま死ぬまで一緒に居たい。








今日もずっと一人で座って待っている。

智貴の帰りを待っている。








tm ただいま。

いつものように鍵を開けた音に



yf おかえり!おつかれ。

って尻尾振って彼の元に駆け寄って



tm ん

って可愛い顔した彼を俺はキスして迎える。





今日も俺にはきつい雨嵐が吹きつけるけど智貴がいるから大丈夫と思ってしまう。
そう思わせてしまう彼はよっぽど魅力的な男性だ。















yf 智貴、俺…



恋人になりたい。

なんて言う前に智貴に抱きしめられた。








tm 寂しかった。



今日って週末だっけ…?
いや、今日は缶と瓶の日。

木曜日だ。





段々と抱きしめる腕が強くなる彼の頭を優しく撫でた。



tm ん

智貴は顔を上げ再びキスをせがんだ。



俺はいつもより深く長く応えた。

手首にまとわりつく彼の大きな手は相変わらず大好きで、いつも見惚れてしまう。
ボタンを開ける器用な指先も昔から変わらない。





彼のなにもかもが溺れるくらい愛おしい。




















tm 洋平くん、好きです。





yf 知ってる。





恋人にはまだならなくていいや。



君の掌で踊る。
踊らされてるんじゃない。





まだまだ、

彼に振り回されたい。










まだまだ…

君の掌で踊りたい。









 完


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