第3話

誘惑
273
2021/08/13 03:55




洋平さん、隣いいっすか?










智貴とは元々会社の部下、上司の関係だった。



彼が入社して落ち着いてきた時の事だった。





他の会社よりもホワイトな会社で編集や撮影に集中出来るようにと社長が昼寝の時間を設けてくれているのがうちの会社の特徴である。



編集が一段落し次の撮影のためにちょっと休もうと寝室へ向かい、でっかいくまのぬいぐるみの上を独り占めした。

ふかふかの特等席は誰にも譲る気はない。



もうすぐ寝れそうだと言う時に俺に声をかけてきたのが智貴だった。










tm 洋平さん、隣いいっすか?



yf もー寝れそうだったのにい!

tm すみません。





繊細で心優しい彼を傷つけないように冗談気味にそう言った。



眠気が少し覚めてしまったためちょっとした雑談を彼と繰り広げた。





yf そういえば智貴って彼女いるんだよね?

tm はいぃ、そうです。

yf いーな彼女。どんな感じなの?



tm ちゃんと自立してて落ち着きある子です。

yf いいねぇ、そういう子。





彼女がいる社員は珍しくつい興味が湧いてしまい話はディープになっていった。



yf もうそういう行為とかしたんですか?

tm ちょ、急にですね。まあ、しましたけど。

yf わああどうだったのよ?



テンション上がってる俺に対して智貴は少し寂しげに応えた。



tm これ、俺が悪いと思うんですけど全く感じないんですよね。










ちょっと気まづいことを聞いてしまった。

俺も彼のテンションに合わせて話を進める。





yf それは…まだ何回かしかしてないからじゃ?



tm いや、実は前回付き合ってた子もそうなんです。





経験豊富だった。

真面目そうなのに意外でなんか心の奥をつつかれてる感じがした。





どうやら女の子とそういう行為をしても感じないらしい。

それが彼の悩みだった。





yf ん~、かと言って女の子以外は考えられないよね。





tm 女の子以外……。



小さく呟いたあとなにか閃いたかのように起き上がった。



tm 洋平さん。

yf ん?

tm 僕この事洋平さんにしか言ってないです。

yf は、はぁ。 んっ。










仰向けで寝ていた俺と目が合うように俺の上に跨ってきた。










" 洋平さんの体で試してもいいですか? "










メガネを外した姿は初めて見たが、

誰よりも魅力的に見えた。




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