第5話

体調不良
1,958
2019/06/25 04:23
……明るい…
もう朝?
あなた

寝られなかった…

寝れないまま朝が来た
疲れの取れてない重い体を起こして私は洗面所へ向かった
あなた

はぁ…

鏡に映っているのはむくんだ顔
ほっぺをつねってみるもなんも変わらない
あなた

だめか…

諦めて顔を洗い洗面所を出ようとすると

「うわっっ…」
と聞き慣れたような声が聞こえた
あなた

なに…

幸太(ころん)
幸太(ころん)
お化けみたい…
あなた

あっそ

今日は突っかかる気分にもなんないんだよ
不思議そうに見つめないで…
そう思いながら重い体を引きずるように部屋に入り布団に潜る
今日は学校休むか…
そう思いながら重いまぶたを閉じる

あ、やっと寝られそうだ…
やっと…ねられry…
聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
おいあなたー!
あなた

うるさい……

はぁ、なんだよ聖実くん…
聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
何してんだ
学校遅れるぞ
あなた

休む

聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
え?
あなた

今日は休むの!
聖実くんこそ遅れるよ

そう言うと聖実くんは布団を剥ぎ取ってきた
聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
暑くないのかよ
あなた

暑くないから返して!

聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
はぁ…なんかあった?
あなた

なんも

聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
相談のるよ?
あなた

なんもないから…

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
おーい
2人とも遅れていいの?
聖実(さとみ)
聖実(さとみ)
あっ
やべ
そう言うと聖実くんは「またあとで!」と言って部屋を出ていった

やっと1人になれた…
そう思ったら次は尚人くんが入ってきた
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
あなたは行かないの?
あなた

行かない

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
元気ないじゃん
そう
尚人くんはこうやっていつも気にかけてくれる
だからよく相談できるんだけど

これは相談できない
いや、しちゃいけない気がするんだ
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
学校とかでなんかあった?
あなた

何も無いよ

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
じゃあ家で?
あなた

何も無いから…

「ふーん。」そう言うと尚人くんは部屋を出た

でもすぐにお皿を持ってきた
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
飯くらいは食べろよ
あなた

誰が作ったの?

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
今日は瑠衣くんの番だから瑠衣くんだね
ご飯持ってこられたらそりゃ起きないわけには行かない
あなた

いただきます…

そういや尚人くんは学校どうなんだろ…
あなた

尚人くん学校は?

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
今日は休みだよ
学校工事入ったりしてるから休みの日があったりするんだ
あなた

へぇ…

そして「まあ、その分夏休みとか短くなるけどね?」と言いながら笑って立ち上がった
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
食べ終わったら自分でかたしてね
まあ、あなたの事だし、言わなくてもやると思うけど
あなた

ん。

はぁ………
みんなが出ていった部屋の中…
シーンと静まり返った部屋の中…
あなた

もう…目覚めちゃったじゃん…

「どうしてくれんのよ」って布団の中に潜り込む
携帯は通知がうるさいから電源を切った

切る前に目に入った通知は俊くんからのLINEと聖実くんからのLINE
多分帰ってきたらまた色々言われるんだろうな…
あの二人は無駄に優しいんだもん
もちろん尚人くんも
そう考えながら食べ終わった食器をかたすために立ち上がった
あなた

うっ……

なんだ…頭が痛い…
あとクラクラするな…

そしてその場に座り込んだ
あなた

はぁ…どうしたんだろ

目眩も少しして体が鉛のように重くなってきた

食器片しに行かなきゃ…
そう思ってまた立とうとした。
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
あなた!?
後ろを振り向くとびっくりした顔の尚人くんが立っていた
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
どうしたの…そこに座ってて…
あなた

あー、ちょっとクラっとしてね

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
はぁ…じゃあ早く言えば良かったのに…
そう言ってすっとお皿を持ち上げて立ち去った
と思いきやすぐに戻ってきた
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
はい、立てる?
あなた

立てるとおも…

とここで体が浮いた
尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
はい、倒れられても困るからね
あなた

もう…

尚人(ななもり)
尚人(ななもり)
今日はちゃんと休んでて
晩御飯当番は俺がやっとくから
あなた

ありがとう…

尚人くんは部屋を出ていった
そして私はここでやっと眠りについた

プリ小説オーディオドラマ