第49話

49.
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2021/04/08 23:15

紫耀side


あれからしばらくあなたには会ってない

仕事が忙しかったのもあるけど

正直言ってあなたにどう接すれば良いか悩んでたからだ

本音はもちろん会いたい

だけど会ったら多分俺、感情が爆発すると思う笑



あなたは俺の事、どう思っているんだろうか...




あぁ〜会いてぇな〜...











数日後、今日は歌番組の収録の日

相変わらずあなたとは連絡をとっていない


控室に入ってきた廉が
いつもより微妙に機嫌が良かった

ジンも気づいてたみたいで
廉に聞いてたけど、いつも通りって言った

付き合いの長い俺は
廉の微妙な変化もなんとなくわかる


スタジオ入りして
いつも通り歌って踊ってまた控室に戻ってきた


「なんか廉、今日いつもより微妙に気合入ってたよな?笑」


永瀬「そんな事ないって!いつも通りやん」


やっぱり微妙に浮ついた声をしている

廉は意外と分かりやすいんだよなー笑




めずらしくその後、
メンバーみんなでご飯に行く事になった

お店に着いた時に
海人が友達も来るって言ってきたけど
みんな海人には甘いから
反対するやつはいなかった



海人「あ、きたきたこっち〜」


店の入り口から入ってきたのはあなただった


しかもなんかいつもより可愛い格好してるし


こんな服装もするのか、、、

可愛いなぁ...なんて思ってたら


海人「今日たまたま廉と買物してたら2人に会ってね、廉がこのあなたちゃんのトータルコーデしたの!
廉凄くない??めっちゃあなたちゃん可愛いし似合ってるしょ??」




廉達と一緒に買い物に行ってこの服を廉が選んだ??

俺は一瞬頭の中がごちゃごちゃになった




廉に選んでもらった服を着て
恥ずかしそうな顔をしているあなたを見るとイライラした



永瀬「なぁ、紫耀俺天才やない?」


廉のその言葉で、今日廉が何で機嫌が良かったのか察しがついて
廉に対しても無性に腹が立った


「、、、別に、、いいんじゃない?」



今の俺にはこの言葉が限界だ




あなたの友達の子は楽しそうにしてるけど
あなたはいつもより大人しかった



廉が気にしてあなたに話しかける


そんな場面を見るのも
今の俺にとっては気になって仕方がない


あなたはそそくさと席を立ってトイレに行った



それを見た俺もあなたを追いかけた









「おい」




トイレから出てきたあなたに声をかける


「なんでスタジオやここに来てんの?」


一瞬渋い顔をしたあなたは
海人と廉に誘われたからだと言った




「廉達と買物行ってその流れで?
その服廉が選んで買ってくれたんだろ?何?廉の事好きなの?」


俺の口は止まらない

どうしようもなくイラつく


俺はずっと会いたかったのに


やっと久しぶりに会ったと思ったら

廉に選んでもらった服を来て
廉に誘われてステージ見に来て
廉に誘われてのこのこ現れて、、、


完全にヤキモチなのはわかってる

わかってるけど、、、










あなた 「は?てゆーか私が誰を好きだろうと平野紫耀には関係ないじゃん」












は???









それって廉の事が好きってこと?








その場を立ち去ろうとしてるあなたの腕を掴んだ









『い...やめて!!!!』








あなたは俺の手を振り払ってその場にしゃがみ込んだ






あなた「あ...ごめ...ん」



ハッとした顔をしたあなたはすぐ謝ってきたけど


微かに唇と手が震えているのを見てしまった







『...なにしとるん?』






廉があなたに駆け寄り手を差し伸べる


あなたは廉のその手を掴んで立った





はは



廉はいいんだ





俺の事が嫌なだけか...














永瀬「紫耀、お前宮城さんになにしたん?」










そう言って廉は俺を見た







そっか、、、

俺に触られるのそんなに嫌だったんだな...

俺、バカだから気づかなかった









あなたと廉がその場から立ち去った後









どうしようもなく苦しくて

悲しくて

俺はしばらく立ちすくんだまま動けなかった




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