カナ、あの後も凄く浮かれてたな
てか私サークルとなんにも関係ないのに行ってもいいんだろうか。
カナしか友達いないのに、もしかしたら物凄く浮いてしまうんじゃないか、、、
「宮城さーん、これ3番卓お願いー、あと注文とってきてー」
あ、今バイト中だった
ヤバイヤバイ、ちゃんと時給分仕事しなきゃ
「はーい」
「お待たせ致しました。生ビールとオレンジジュースになります。他にご注文はお決まりですか?」
「え、、あなたちゃん??」
ん?
「なっ、、、なんでここにっ!?」
海人くん、岸くん、そして平野紫耀、、、
海人「あなたちゃ〜ん❤️❤️」
そう言って海人くんは私に抱きついてきた
その笑顔で抱きつくとか マジで反則!!
「ちょっっっ海人くん!!反則!!!」
海人「あ、ごめんねあなたちゃん、嬉しくてつい〜 てか反則ってなに〜?笑」
「いきなり抱きつくのは反則なの!!」
魔性だ。
この子魔性だわ。
でも可愛いから許す!!
紫耀「てかここもバイトのひとつなわけ?」
でたな平野紫耀
「そうだけど、なんでアンタ達みたいなアイドルがこんな居酒屋に来てるのよ。もっとお洒落なお店行きなさいよね」
紫耀「はははっ。だって岸くん」
岸「あなたちゃんごめん。ここ俺チョイスの店なの、、、」
え??岸くんチョイス?常連さん?
海人「今日は珍しく岸くんが奢ってくれるって言って、このお店選んでくれたんだ^_^」
紫耀「岸くんが奢ってくれるなんて、めちゃくちゃレアなんだかんな!だからどんな店でも俺たちは嬉しいの」
だからって、いくら個室があるからって
こんな大衆酒場を選ばなくても笑
仮にもアイドルなんだからさぁ
海人「ほんとーに岸くんが奢ってくれるなんて、奇跡みたいなものだからね!」
岸「海人〜俺だってたまには奢るだろ!」
海人「ジュースとかカップラーメンとかね」
紫耀「岸くん普段どケチだからね」
「ぷっ、あはははは!!もうめっちゃ面白いんだけどその会話!岸くん普段どんだけ財布の紐かたいのさ笑
もう超可笑しいんだけど笑」
あまりにも会話の内容が面白くて
仕事中なのに爆笑してしまった
紫耀「あなた口は悪いけど笑うと可愛いじゃん」
「は!??なに言ってんの?ばっかじゃないのアンタ!!目ぇ腐ってんじゃない?」
紫耀「いや、それ自分で言うの可笑しいから」
海人「そうだよ〜あなたちゃんは
すっごく可愛いよ❤️」
海人くんにそう言われるとなんだか照れてしまう
紫耀「だ〜か〜ら〜、なんでそんなに俺と海人で反応が違うんだよ」
岸くん「あれじゃない?だって紫耀この前楽屋に宮城さん連れてくる時あれだったじゃん。あの担ぎ方は女の子怒るじゃん。」
岸くんそこーー???
岸くん「俺がもし女だったら、あんな持ち方されたら嫌だもん。なんだったら紫耀にお姫様抱っこしてもらいたいもん」
いやいや、岸くんがされたいんかい
慶太が言ってた岸くんのど天然の意味がわかった気がした
「それよりもご注文は??」
そう言うといきなり平野紫耀が私の肩に腕を絡めて耳元で囁いた
「あなたのオススメは?」
咄嗟に平野紫耀を押し退けた
「ちょっマジで近いから!!オススメは鶏の唐揚げ!」
海人「じゃあそれで^_^」
それから他の注文をとって
私は彼らの個室を出た
不覚だ。
彼のハスキーボイスと甘い匂いに一瞬だけドキっとしてしまった
あの失礼男平野紫耀に、一瞬でもドキっとしてしまったなんて、、、
あたしゃ男に免疫がないんだよ!
年齢=彼氏いない歴だし処女なんだよ!
耳元で囁くとか私にとっては色々とハードルが高いんだよ!!!
しかも相手は現役アイドルだぞ?
あれ、絶対私で楽しんでただろ!
くっそ〜
なんだって最近やたら私の目の前に現れるんだよ
19年間生きてきて、今まで一度も会った事なかったのに、
ここ1ヶ月程でどーしてこんなに会うんだよ
マジで調子狂う
なんとも言えないモヤモヤを抱えながら
私は厨房に戻った
あれから何度か彼らの個室に料理を運びには行ったけど、丁度忙しい時間帯と重なり
一言二言話す程度だった
お客さんのピークが過ぎた頃、
トイレに行く平野紫耀と遭遇してしまった
紫耀「ねぇ、スマホ貸してくんない?
俺充電切れちやってさ。マネージャーに連絡したいんだよね」
「はぁ??じゃあ海人くんか岸くんに借りればいいじゃん」
紫耀「残念ながら2人とも充電切れた」
嘘くせ〜
「そんな偶然ありえる?」
紫耀「本当だから。もしマネージャーと連絡取れなくて、明日の仕事に支障が出たらあなたのせいだかんなー」
な、、、なんて横暴な
仕方なく私は彼に携帯を貸した
彼は一回店を出て、それから帰ってきた
紫耀「スマホありがとう」
スマホを返してくれた
「てゆーかアンタ達、こんな目立った事して大丈夫なの?サングラスと帽子とマスクして隠してるつもりだろうけど、
そのキラキラオーラで、まったく隠しきれてないからね。普通にめっちゃ目立つから」
紫耀「それが夜だと意外と気づかれないんだよなー。まぁ見つかっても過激ファンじゃない限り、笑顔で対応してればどーにかなるし」
「ふーん、そうなんだ」
紫耀「人より我慢しなきゃいけない部分が多い分、プライベートは極力俺らだって普通の人と同じ生活がしたいんだよね。すぐストレス溜まって身体壊すから」
頭をガシガシかきながら話す平野紫耀
「そうなんだ、大変なんだね、、、??」
きっと彼らには、私には考えられないくらいのストレスとか、大変さとか、なんか色々あるんだよね。
そーだよね、だって彼らアイドルなんだもんなぁ
「アンタたち気をつけて帰りなさいよ。お酒も飲んでるでしょ、海人くんは未成年だからちゃんとアンタ送りなさいよ」
紫耀「飲んでるの岸くんだけで俺は飲んでないから。なぁ、なんで海人にだけそんな甘いの?好きになった?」
「違うよ、純粋に可愛いから。そして私の弟に似てるから」
紫耀「へぇ〜あなた弟いるんだ」
「めっちゃ可愛い弟ね。そろそろ私仕事戻るから、じゃあね」
紫耀「じゃあまたな〜」
そう言うと彼は個室に戻って行った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。