第14話

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2021/02/22 16:16

カナ、あの後も凄く浮かれてたな

てか私サークルとなんにも関係ないのに行ってもいいんだろうか。
カナしか友達いないのに、もしかしたら物凄く浮いてしまうんじゃないか、、、

「宮城さーん、これ3番卓お願いー、あと注文とってきてー」

あ、今バイト中だった
ヤバイヤバイ、ちゃんと時給分仕事しなきゃ


「はーい」


「お待たせ致しました。生ビールとオレンジジュースになります。他にご注文はお決まりですか?」


「え、、あなたちゃん??」


ん?


「なっ、、、なんでここにっ!?」




海人くん、岸くん、そして平野紫耀、、、


海人「あなたちゃ〜ん❤️❤️」

そう言って海人くんは私に抱きついてきた
その笑顔で抱きつくとか マジで反則!!

「ちょっっっ海人くん!!反則!!!」

海人「あ、ごめんねあなたちゃん、嬉しくてつい〜 てか反則ってなに〜?笑」

「いきなり抱きつくのは反則なの!!」

魔性だ。
この子魔性だわ。


でも可愛いから許す!!


紫耀「てかここもバイトのひとつなわけ?」

でたな平野紫耀

「そうだけど、なんでアンタ達みたいなアイドルがこんな居酒屋に来てるのよ。もっとお洒落なお店行きなさいよね」


紫耀「はははっ。だって岸くん」


岸「あなたちゃんごめん。ここ俺チョイスの店なの、、、」

え??岸くんチョイス?常連さん?

海人「今日は珍しく岸くんが奢ってくれるって言って、このお店選んでくれたんだ^_^」

紫耀「岸くんが奢ってくれるなんて、めちゃくちゃレアなんだかんな!だからどんな店でも俺たちは嬉しいの」

だからって、いくら個室があるからって
こんな大衆酒場を選ばなくても笑
仮にもアイドルなんだからさぁ


海人「ほんとーに岸くんが奢ってくれるなんて、奇跡みたいなものだからね!」


岸「海人〜俺だってたまには奢るだろ!」

海人「ジュースとかカップラーメンとかね」

紫耀「岸くん普段どケチだからね」



「ぷっ、あはははは!!もうめっちゃ面白いんだけどその会話!岸くん普段どんだけ財布の紐かたいのさ笑
もう超可笑しいんだけど笑」

あまりにも会話の内容が面白くて
仕事中なのに爆笑してしまった


紫耀「あなた口は悪いけど笑うと可愛いじゃん」

「は!??なに言ってんの?ばっかじゃないのアンタ!!目ぇ腐ってんじゃない?」


紫耀「いや、それ自分で言うの可笑しいから」

海人「そうだよ〜あなたちゃんは
すっごく可愛いよ❤️」

海人くんにそう言われるとなんだか照れてしまう

紫耀「だ〜か〜ら〜、なんでそんなに俺と海人で反応が違うんだよ」


岸くん「あれじゃない?だって紫耀この前楽屋に宮城さん連れてくる時あれだったじゃん。あの担ぎ方は女の子怒るじゃん。」


岸くんそこーー???


岸くん「俺がもし女だったら、あんな持ち方されたら嫌だもん。なんだったら紫耀にお姫様抱っこしてもらいたいもん」


いやいや、岸くんがされたいんかい

慶太が言ってた岸くんのど天然の意味がわかった気がした

「それよりもご注文は??」


そう言うといきなり平野紫耀が私の肩に腕を絡めて耳元で囁いた



「あなたのオススメは?」



咄嗟に平野紫耀を押し退けた


「ちょっマジで近いから!!オススメは鶏の唐揚げ!」


海人「じゃあそれで^_^」

それから他の注文をとって
私は彼らの個室を出た













不覚だ。

彼のハスキーボイスと甘い匂いに一瞬だけドキっとしてしまった

あの失礼男平野紫耀に、一瞬でもドキっとしてしまったなんて、、、


あたしゃ男に免疫がないんだよ!
年齢=彼氏いない歴だし処女なんだよ!
耳元で囁くとか私にとっては色々とハードルが高いんだよ!!!
しかも相手は現役アイドルだぞ?
あれ、絶対私で楽しんでただろ!

くっそ〜
なんだって最近やたら私の目の前に現れるんだよ

19年間生きてきて、今まで一度も会った事なかったのに、
ここ1ヶ月程でどーしてこんなに会うんだよ


マジで調子狂う


なんとも言えないモヤモヤを抱えながら
私は厨房に戻った

あれから何度か彼らの個室に料理を運びには行ったけど、丁度忙しい時間帯と重なり
一言二言話す程度だった


お客さんのピークが過ぎた頃、
トイレに行く平野紫耀と遭遇してしまった


紫耀「ねぇ、スマホ貸してくんない?
俺充電切れちやってさ。マネージャーに連絡したいんだよね」

「はぁ??じゃあ海人くんか岸くんに借りればいいじゃん」

紫耀「残念ながら2人とも充電切れた」


嘘くせ〜


「そんな偶然ありえる?」

紫耀「本当だから。もしマネージャーと連絡取れなくて、明日の仕事に支障が出たらあなたのせいだかんなー」


な、、、なんて横暴な


仕方なく私は彼に携帯を貸した
彼は一回店を出て、それから帰ってきた

紫耀「スマホありがとう」

スマホを返してくれた


「てゆーかアンタ達、こんな目立った事して大丈夫なの?サングラスと帽子とマスクして隠してるつもりだろうけど、
そのキラキラオーラで、まったく隠しきれてないからね。普通にめっちゃ目立つから」


紫耀「それが夜だと意外と気づかれないんだよなー。まぁ見つかっても過激ファンじゃない限り、笑顔で対応してればどーにかなるし」

「ふーん、そうなんだ」

紫耀「人より我慢しなきゃいけない部分が多い分、プライベートは極力俺らだって普通の人と同じ生活がしたいんだよね。すぐストレス溜まって身体壊すから」


頭をガシガシかきながら話す平野紫耀


「そうなんだ、大変なんだね、、、??」


きっと彼らには、私には考えられないくらいのストレスとか、大変さとか、なんか色々あるんだよね。
そーだよね、だって彼らアイドルなんだもんなぁ


「アンタたち気をつけて帰りなさいよ。お酒も飲んでるでしょ、海人くんは未成年だからちゃんとアンタ送りなさいよ」


紫耀「飲んでるの岸くんだけで俺は飲んでないから。なぁ、なんで海人にだけそんな甘いの?好きになった?」


「違うよ、純粋に可愛いから。そして私の弟に似てるから」

紫耀「へぇ〜あなた弟いるんだ」

「めっちゃ可愛い弟ね。そろそろ私仕事戻るから、じゃあね」

紫耀「じゃあまたな〜」


そう言うと彼は個室に戻って行った












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