慶太「姉ちゃん、昨日退院したばっかなのに
どこ行ってたの!?」
家に帰ると慶太が少し怒りながら言ってきた
「ごめん、ちょっと用事で」
私は今日の事を慶太に言えなかった
なんかここ最近の私は
隠すつもりはないけれど、慶太に本当の事を言えない事が増えた
怪我の事だったり
バイトを辞めて平野紫耀の家に家政婦してる事や今日のこと...
家族に対して、小さな嘘をついてしまう自分に
今まで感じなかった罪悪感を感じた
そして私はいつもの日常に戻る
寝る前、布団の中で
私は携帯の動画サイトで検索して
平野紫耀のドラマを見た
そのドラマはお金持ち学校に通ってる
庶民の女の子と、お金持ちの男の子の恋愛ドラマだ
平野紫耀はお金持ちの息子で
学校では生徒から崇拝されてるけど
本当はヘタレって役だ
主人公の女の子に不器用だけどまっすぐに気持ちをぶつける彼の役は
ある意味本当の平野紫耀にも似てるなって思った
そして、どんどん彼の演技に引き込まれた
アイツ、凄いじゃん
私、このドラマに出てる人と一緒にいたんだよな...
今日彼に触れられた首が熱い...
画面の中の平野紫耀を見て
初めて自分はとんでもない人と
関わりを持ってしまったんじゃないかと思った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。