第40話

40.
3,371
2021/03/21 22:58

ー今から行きます


毎回同じ文章

最近は打ち慣れてきたな


そして慣れてきたこの男装

肉じゃがが食べたいと言ってた彼の為

私は買い物を終えると

平野紫耀の家に向かった


メールの返事がないので

きっと彼は仕事でいないんだろう




ガチャ




相変わらず綺麗な部屋だ


私はとりあえず掃除を終わらせてから

料理を作る

とりあえず今日食べるであろう分と

作り置き分だ

あとは他に何品か作って

一通りやる事が終わってから

私は勉強をする事にした














♪〜





携帯の音がする...


!!!

てかもしかして私、勉強しながら寝てた!!??


今何時だ!??

携帯を取ろうと体を起こそうとした


あれ、なんか動こうとしても

なぜか動けん...

てゆーか私、リビングで勉強してたよね??

ここ寝室じゃん

そして明らかにベッドじゃん、、、


まさかと思い横を向くと

まさかの至近距離で平野紫耀の寝顔...

私平野紫耀と一緒にベッドで寝てるやんけ!

しかもめっちゃ私に抱きついて

がっちりホールドしてるし!!!

だから動けなかったのかよ!!!???


てゆーか私パニックだよね

私の記憶を辿っても

慶太以外の男と寝るなんて初めてだし

ど...どーすれば良いんだ...

至近距離の平野紫耀の顔

さらには寝顔の破壊力も凄まじい

私の心臓が破裂しそうにドキドキしている

そしてとても良い匂いがする

ヤバい...

さすがにヤバいぞこれは...

さりげなく抱きつかれている腕を取り外し

脱出を試みるが

腕が重いのと力が強くてまったく動かん!!

モゾモゾと少しずつ体勢をズラしてみると

ほんのちょっぴりだけど動けた


よし!いける!!!


紫耀「ん....」



その瞬間、彼は体勢を変えるかのように

モゾモゾと動きだした

腕を私の腰にがっちり絡ませて

私の首元に顔を埋めてきた

彼の吐息が、直接首にかかる

恥ずかしいのとくすぐったいので

しばらく頭ん中真っ白状態のまま

私はなすがままの状態だった


ビクッ!!


「ーんッ」


私の首を這ってくる唇の感触

そして次は生温かい舌の感触...




触れられた所が熱をもったかように熱い

体中の全ての感覚が

研ぎ澄まされたかのように



今まで感じた事のない感覚で

頭がおかしくなりそうだった



敏感になって反応してしまう

全身の力が抜けて力がはいらない

自分が自分じゃなくなっていくような

感じがして少し怖い



鎖骨からさらに下にいく彼

「んんッッ..」

突然漏れる自分の声にビックリして

私は咄嗟に口を抑えた



紫耀「あれ....え??」


彼が目を覚ましたらしく

ゆっくりと私の方を見た

どんどんと見開いてな大きくなる彼の目


「え?あ??うそ...あなた...??」


私はあまりの恥ずかしさに顔をそむけた


お互い気まずい雰囲気になり

しばらく無言の状態が続いた








「あのさ...そろそろ離してくれない...???」









そう、彼はずっと私を抱きしめたままなのだ



紫耀「あっごめん!!」

はっとした彼はやっと私を抱きしめていた

腕と足を離した



私はまともに彼の顔を見る事ができない

きっと今私凄い顔してる

今顔を見られたら

恥ずかしさで死ぬ自信があるわ...





「私帰る!」



なるべく顔を見ないよう、

そして見られないように

私は起きあがろうとした



紫耀「ちょっと待って!!」


いきなり腕を掴まれた拍子に

体勢を崩して再びベッドに倒れた



目の前にあるのは綺麗な顔をした平野紫耀

さっきの事を思い出し

私は耐えれなくなり手で顔を隠す


「お願いだから見ないで!早く離して!!」



もう本当わけがわからんくらい

私はパニックだ



紫耀「ご、、、ごめん。
帰ってきたらあなたが寝てたから
ベッドに運んだら俺もそのまま寝ちゃって...
俺、誰かと一緒に寝たら
くっついて寝るのが癖で...」





はぁ??

抱きついて寝るのが癖だと??

この男、もしかして私に何をしたのか

覚えてないんじゃ??

...しかも誰でもいいんかい!!?




さっきまでは、

恥ずかしい気持ちでいっぱいだったが

一瞬にしてその気持ちは消え去り

今は怒りの方が上だった



私は彼の腕を振り払い立ち上がると

すぐさま上着と帽子をつけて

玄関まで走った



紫耀「ちょっと待てって!!おい!!」



そんな言葉も無視して私は部屋を飛び出した





あー、そうですか。

女癖悪いんでしたもんね

女に困ってないって言ってたくせに

タイプでもない私にも手を出したんだ!

結局女なら誰でも良いんだな

まじなんなのさ!!!




マンションから飛び出した私

携帯を取り出してみると

慶太からの着信履歴があった

時間を見ると23時を過ぎていた

慶太にラインを送った


ーごめん、平野紫耀の家で寝落ちした
今から帰る







、、、、









前永瀬くんに言われた事をふと思い出した





あいつ女に手ぇ早いねん






なぜか凄くイライラする






てか私もなんでこんなにイラついてんだ??

あんな事されたから?

それとも私だからじゃなく

誰でもよかったから???




いや、それでもさ!!



さすがの私だってあんな事されたら

そりゃ意識するわ!





、、、







一緒に寝たら誰にでも抱きつくんだ

私じゃなくても...








今度は胸の奥がチクリとした



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