第37話

37.
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2021/03/15 23:04

買い物を終えて家に帰った

玄関に入ると見慣れない靴があった

めずらしく慶太の友達でも来てるのか?


「ただいま〜」

「慶太友達きてんの〜?」


ガチャ

私はリビングのドアを開けた


慶太「姉ちゃん!!」


慶太が勢いよく私のもとに駆け寄ってきた

「え?なに?どしたの??笑」





『おかえり〜』












え!!??

なぜ???











そこにいたのは真美と恵美と戯れる
平野紫耀と永瀬くんだった....




「...ちょっと待って...なんでココに??」




紫耀「廉から連絡きてあなたがまた怪我したって聞いたから」


永瀬「ごめん宮城さん。紫耀に言ったら行く言うて聞かんかった...」


紫耀「ほら、見せてみ」


そう言って平野紫耀は私の前髪を上げて顔を近づけた

紫耀「あー傷できてんじゃん」


「だ...大丈夫!!そんな痛くないし前髪で隠れてるから!!ってか顔近いし!そもそもなんで家来てんの!?」



慶太「姉ちゃん、また怪我したの?なんで?」


永瀬「ごめんな、俺のファンの子にやられてん...」


「永瀬くんは悪くないよ!!私の言い方が悪かっただけだから!」



慶太「姉ちゃん!どーゆー事!?
てか...あの..2人は姉とどうゆう関係...」


そうなるよね

まさかこんな平凡な女と今をトキメクキラキラアイドルが知り合いだなんて


永瀬「俺は宮城さんと同じ大学で、紫耀は.」

紫耀「俺は雇い主かな!!」

慶太「雇い主???」


紫耀「なんだお前言ってなかったのか?
俺の家でバイトしてるの」

慶太「えっ?平野紫耀の家でバイト!?
姉ちゃんほんと??」



「あーー慶太にはまだ言ってなかったね
実は前のバイト全部辞めて今平野紫耀の家で家政婦してるんだよね...
ちなみに、この前学校で襲われた時助けてくれたの永瀬くん」


慶太「え!?永瀬くんが姉ちゃんを助けてくれたんですか!?
警察の人は誰が助けてくれたか教えてくれなかったので...
永瀬くん、姉を助けて頂いて本当に有難う御座いました」


そう言って慶太は深々と永瀬くんに礼をした



慶太「あと...平野さんも姉を気遣ってくれて有難う御座います

でも...
俺ら家族は今、平野さんのお金で生活してるって事ですよね...」


慶太が俯いた





そうなんだよね...

実際に私達兄妹は平野紫耀のお金で生活してる。
ようするに平野紫耀に養ってもらってる状態なのだ


「大丈夫。これからまた新しくバイト探そうと思ってたから」


紫耀「え!?俺この前言ったじゃん!続けてほしいって!」


「本当に有難い話なんだけど、やっぱりそうはいかないから」


紫耀「なんでだよ!この前わかったって言っただろ!」


いや、言ってない


「言ってないよ。有難うとは言ったけど」


紫耀「じゃーこのまま続けてよ!」

「だーかーらーそうもいかないって」

紫耀「なんで?」


なんでって....



「私達家族アンタに養ってもらってるなんて
おかしいじゃん」


紫耀「なんで?」


いや、だからさ


慶太「あの〜、平野さんは何でそんなに
うちの姉ちゃんに続けてほしいんですか?」




紫耀「なんでって...
あなたの作るご飯が美味しいから」


永瀬「は?笑」


紫耀「"は?"じゃねーよ!廉は知らないかもしれないけど、こいつの作るご飯、マジで美味いんだかんな!」


なぜか照れ臭そうに言う平野紫耀


そして謎に笑い出す永瀬くん


慶太「姉ちゃん...ここまで言ってくれるなら続けてあげれば?
たしかに平野さんにもらったお金で生活するってのはアレだけど...
その方が姉ちゃんも、今よりも自分の時間出来るし」


「ちょ!慶太までマジで言ってるの?」


慶太「来年になったら俺、高校行きながらでも働くので、それまで姉ちゃんを宜しくお願いします」


慶太が平野紫耀に頭を下げる


「いやいや、アンタ達なに勝手に決めてんの?永瀬くんもなんとか言って」


永瀬「いや、ええんちゃう?笑」


永瀬くんなら否定してくれると思ったのに!


「お前らグルだな...慶太もグルか」

慶太「は?姉ちゃん何言ってんの?笑」


紫耀「いやー!しかし弟くんは誰かさんと違って話がわかるな!!よし明日からまた宜しくな^_^」

そう言うと平野紫耀はニコニコしながら
私の手をとり一方的に握手をした


永瀬「じゃあ、そーゆー事で
そろそろ腹も減ってきた事だし帰ろか」


慶太「もしよかったら、晩御飯食べていきませんか?あっ、時間があったらですけど...」

紫耀「食べる!」

永瀬「え?ほんま??俺もええの?今日は俺も紫耀もこの後暇やから是非^_^」


慶太なに余計な事言ってくれてんだよ

作るのは私じゃねーか



慶太「姉ちゃん良いよね^_^?」


嫌だと言えない雰囲気になってしまった


「...わかったよ作れば良いんでしょ作れば」


こうして彼らは、なぜか私の家族と一緒にご飯を食べることになった

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